【長い】と【永い】の意味と違い、使い分けや使い方

同じ「ながい」というながさを表す言葉に、「長い」と「永い」があります。

同じ読み方をする言葉ですが、2つの言葉の由来は全く異なります。

「長い」の「長」という字は、「長髪の人」という象形から成り立っています。

そこから「ながい」を意味する漢字に転じます。

一方、「永い」の「永」の字は、「支流を引き込むながい川」の象形から「ながい」になります。

長いとは

「長い」の意味は、始めから終わりまでの時間や距離のへだたりの大きいことを示しています。

例えば、「長い橋」や「レッスン時間が長い」などがあります。

また、のんびりしている精神的なゆとりも表します。

例えば、「気が長い」や「長い目で見る」などが該当します。

つまり、長いは物理的な寸法、時間のながさ、人の感情や様子のゆとりを表す時に使います。

永いとは

「永い」は、時間が長く続くことを意味しています。

「永」の付く熟語には、「永遠」や「永久」、「永続」などがあり、時間の限りない継続を表しています。

永いの使い方の例としては、「永い眠りにつく」や「末永く」などがあります。

長いと同様、時間のながさを表していますが、永いの場合は時間が果てしなく続き、終わりのないことを指しています。

時間の表現における長いと永いの違い

長いと永いはともに時間のながさを表していますが、使い分けの基準には以下が挙げられます。

・長い:単に時間の幅が大きいことを表す時に使用します。

・永い:永続的、永遠的な時間の長さを表す時に使用します。

従って、「長い年月」と書くと、単に長期間ということを指しますが、「永い年月」の場合は、年月の果てしないことを強調しています。

限りのある時間のながさ

寸法などの物理的なながさや、気持ちのゆとりなど、時間以外のながいは必ず「長い」を使用します。

時間のながいは、始点から終点までの時間の幅の広さを表す場合は「長い」で、限りなく続く時間を指す場合は「永い」になります。

なお、どんなに先が見えなくても限りがある場合は、長いを使います。

例えば、人生はながいは「長い」です。

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