結婚しても仕事を続ける人は増えています。妊娠が発覚したら仕事を辞めないといけないのかと言われたらそんなことはないです。自分の体調さえ大丈夫なのであれば仕事を続けていてもなんの問題もありません。
ただ、仕事の内容によっては妊娠前と同じようにできるかと言われたら答えはNOです。妊娠というのは女性の体調を大きく変えること。本人が大丈夫と思っていても大丈夫じゃないことはたくさんあるんです。
私自身、妊娠を甘くみていて切迫早産で入院する羽目になりました。自身の経験も踏まえて、妊婦さんが仕事を継続していく上での注意点をご紹介したいと思います。
目次
妊婦さんが働く上で気をつけたいこと
まず、妊娠したら直属の上司にいつ報告したらいいの?と思われる人も多いと思います。私の職場はそこそこに立ち仕事や力仕事があったので、すぐに報告しました。もちろん、心拍が確認できるまでは、チームには言わないでくださいと前置きをした上でです。
座り仕事の場合には、安定期または10週の壁を超えてからの報告でも問題はないと思いますが、その辺りは仕事の内容によって変えたほうがいいと思います。
なぜ、私がすぐに報告をしたかと言いますと、仕事内容的に今まで平気な顔してやっていた仕事なのに、ある日を境にやらなくなったら不審ですよね。
仕事を断りやすくするためにも、私はすぐに報告しました。もちろん女性ばかりの部署ですから、先に報告することで角が立つ面もありましたが、自分の体調がなにより優先しなきゃいけないことですから、そんなことは気にしていられません。
この報告を乗り越えても、妊娠したら生活に色々と制約がかかってきます。あまり神経質になる必要はないですが、やはり1人の体ではないので色々と気を使って過ごさなければなりません。
- 走らない
- 自転車や車は控える
- 通勤ラッシュは避ける
- お腹が大きくなったらやめようではなく初期からやらない
- 重たいものを持たない
- しんどいなと思ったら休憩する
一つ一つ詳しくお話していきますね。
走らない
お腹が大きくなって走る人はいないと思いますが、まだお腹がそんなに大きくない時はつい急いでいて走ることがあると思います。でも、お腹が小さい時こそ赤ちゃんは不安定です。そのちょっと急いでいたことが、すぐ流産に繋がることはないと思いますが、可能性はゼロではありません。
妊娠を機にいきなり仕事をやめるというのは難しいと思います。その分、時間に余裕を持った生活を送るように心がけたいです。というのも少しぐらいならと走ってしまうことでお腹が張って苦しい思いをすることにもなってしまいます。
お腹の張りは流産や早産の原因です。そのため、妊娠がわかった時点からゆったりと過ごすようにしてくださいね。
自転車や車は控える
妊娠中というのは人にもよりますが、とにかく眠たいです。反射神経が鈍くなるとも言われていますので、自転車は特に避けたほうがいいとされています。
その理由は、自転車は万が一こけてしまうとすぐ自分の体です。お腹をぶつけなくても体にはかなりの負担となり、流産の原因にもなってしまいます。
一方車に関しては、車の揺れが流産の原因になることはないと言われています。ですが、出産が近づいてからは、破水や出血に気をつけないといけませんし、万が一事故を起こせば大変なことになってしまいます。
妊娠していてもシートベルトは義務化されていますから、お腹の圧迫が心配な人は避けたほうがいいと言われています。移動手段として使わないわけにはいかない人ももちろんいます。
そのような場合には無理はせず、安全運転を心がけてくださいね。私は免許を持っていないので安定期に入るまではずっと自転車を使っていました。もちろん周りからはやめなさいとずっと言われていましたが、駅までが遠いので仕方なくといった感じでした。
安定期に入ってからはおなかも出てきてさすがに自転車は・・と実親に言われたこともあり徒歩に変えたのですが、むしろ徒歩の方がしんどいなと思っていました。人それぞれ慣れもありますので、自分の体と相談してしんどいなと思うことは避けてくださいね。
通勤ラッシュは避ける
通勤ラッシュの時間帯でもそこまで混雑しないのであれば、問題はありません。しかし、絵に描いたようなラッシュの電車での通勤はやめましょう。あれだけぎゅうぎゅうだとお腹を押される危険性も十分にありえます。
そして、風邪やインフルエンザが流行る季節なら感染の可能性も大きくなってしまいますよね。妊娠中というのは飲める薬が限られています。
最近言われているのは、実際飲める薬というのは多くあるけれど、医者が処方しないだけだという話ですよね。確かに妊娠中に風邪をひいて病院にいっても「産科に聞いてください」で終了です。
私たち素人にはどの薬がOKでどの薬がNGかはわかりません。そのため妊娠中は風邪を引かないことが大前提になってきます。手洗いうがいも大切ですが、まずは人混みに行かないということが大切になってきます。
人混みに行かないだけで感染のリスクは大きく減らすことができるので、妊娠がわかったら時短勤務などで出社時間をずらせないかどうかを会社に相談してみてください。
お腹が大きくなったらやらないと思うことは初期でもやらない
私自身もお腹が大きくなるまでは、普段通りで構わないと思っていました。でも、頭の中では「お腹が大きくなったらやめておこう」という気持ちがあったのも事実です。
妊娠期間のリスクというのは、初期と後期では違ってきます。お腹が大きくなれば早産のリスクが高まりますが、初期の頃だと流産の危険があるんです。お腹が小さい時ほど赤ちゃんの状態も不安定なので、出来るだけ安静にしていなければなりません。
実際私が会社で注意されたのは、脚立に登るな・重いものをもつな・立ち仕事をするなでした。立ち仕事に関しては、賛否あると思います。けれど、「何かあってからじゃ遅いのよ」と私の上司に「仕事の振り方を考えなさいよ」と注意をしてくれたほどです。
自分ではなかなかその体調の変化というのはわかりません。つわりやお腹の張りがなくても妊娠前と同じことはしてはいけないのです。お腹が目立っていない時は無理をしがちですが、お腹が大きくなったらやめようと思うことは妊娠がわかった時点でやめるようにしたいですね。
重たいものを持たない
妊娠したら重たいものを持ってはいけないというのは有名ですよね。重いものを持つとお腹に力がかかりますよね。お腹に力がかかるとお腹の赤ちゃんに負担がかかってしまいます。切迫流産・早産の原因になってしまいます。
労働基準法第64条にも妊娠中の女性に重たいものを持たせる業務を行なってはいけないと定められています。そして、これは私自身が切迫早産になって知ったことなんですが、重たいものを積んだ台車を押すのもNGです。
実際持つわけではないので、これぐらいは大丈夫だろうと思いがちですが医者に確認したところダメですと一刀両断されてしまいました。重たいものを持つのも重たいものが乗ったものを押すもの一緒なんだそうです。
仕事をしていると、周囲に迷惑をかけたくなくてつい自分でやってしまいますが、重たいものを持ったり運んだりするのは周りの人に任せてください。
しんどいなと思ったら休憩して
妊娠前は多少無理をしても次の日には回復していたと思います。でも妊娠中の体調というのは予測がつきません。つわりやお腹の張りそして腰痛など様々なことが出てきます。
それだけではなく、赤ちゃんに栄養を分け与えている状態なので貧血になりやすいです。普通に立ち上がっただけなのに、立ちくらみを起こすなんてこともザラにあります。
妊娠していても私は大丈夫と軽く考えずに、疲れたなと少しでも感じたら休むようにしましょう。
休むことも増えるので周囲への気遣いは忘れずに
妊娠した後の体調の変化というのはひとそれぞれ全く違います。私自身は全くなんの変化もなく、切迫早産で入院するまでは順調そのものでした。でも、私と同時期に出産した同僚をみていたら、妊娠は怖いなと感じました。
その同僚は初期からつわりがひどく、ずっと休んでいました。私も後から聞いたのですが、重度のつわりで入院していたとのことでした。水を飲んでも吐くと聞いた時には「自分もそうなるのかな」と恐怖を覚えたほどです。
同僚は初期のつわりから後期のつわりまでずっと体調が悪いまま産休に入りました。そして自分が妊娠した時にはいつ体調が悪くなるのかとドキドキしたものです。
その同僚が休んでいる間、仕事はどうだったのかというと正直しんどかったです。妊娠していつくるかわからない同僚のカバーをするのは楽ではありません。ですが、一部の人以外に共通していたのは「お互い様」という意識です。
今回はカバーする側ですが、自分が妊娠したらカバーしてもらう側になる可能性は十分あります。そのことをわかっている女性陣は誰1人文句をいう人はいませんでした。
でも、妊娠している人が「当然でしょ」という空気を出していたら話は別だとおもいます。お互い様ではあるけれど、今現在迷惑をかけている事実は変わらないので周囲への気遣いは忘れないようにしましょう。
引き継ぎ書類は早めにしたほうがいい
妊娠するといつから産休に入りますか?という面談があると思います。その時に有給を消化するかどうかで日にちは変わりますが、体が元気で出勤できているうちに引き継ぎ書類は作っておくようにしましょう。
「元気な妊婦だから大丈夫」そんな風に思う気持ちはわかりますが、いつ体調が悪くなって出勤できなくなるかはわかりません。ギリギリまで引き継ぎ書類を作っていなくて出勤できなくなったら、周りへの迷惑は計り知れません。
妊娠している時の急な出勤停止は、自己判断だけではないのです。
仕事にドクターストップがかかることもある
私が最初に「仕事を休んでください」と言われた時、なんの自覚症状もありませんでした。別に体がしんどいわけでもお腹が張っているわけでもなく、「あんまり動かないでください」と言われてしまったのです。
上司に相談し、そのまま産休に入ろうかと相談している最中に結局入院となってしまったので、本当に急な休暇の入り方となってしまったのです。もちろん挨拶も仕事の引き継ぎもしないままだったので、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
私のように急に休みに入る羽目になる妊婦さんは少なくないです。それほどに妊婦さんの体調というのは読めないものなのです。
妊婦さんの体調は読めない
繰り返しになりますが、妊婦さんの体調というのは読めません。私もそうでしたが、自分自身が大丈夫だと思っていても、大丈夫でないことがよくあります。私が2ヶ月入院していた間、色々な人をみました。
その妊婦さんたちに共通していたのが「まさか私が」でした。なってしまってからでは遅いので、そうならないために「のんびりしすぎかな?」と思えるぐらいで行動した方がいいと思っています。
妊娠初期
妊娠初期は、まだまだ流産の可能性もあり本当は安静にしていないといけない時期です。ただ、この頃の流産というのは赤ちゃん側の問題なことがほとんどなので、安静が無意味だという医者もいます。
妊娠前と比べると体の中が目まぐるしく変化していくのは事実なので、妊娠前と同じ感覚で動くのは不可能だと思っておいた方がいいと思います。
妊娠初期の体調の変化といえば、つわりです。つわりは人によって本当に症状も様々です。つわりが重い人もいれば、ない人もいます。自分がどういうタイプなのかは、毎回違うので妊娠してみないとわかりません。
この体調的に一番辛い時は外から見ても妊娠していることは気づきにくいです。そのため、周囲にも言い出せず無理をする人もいますが、出来るだけ安静にするようにしましょう。
マタニティーマークへの様々な意見がありますが、私個人としてはつけた方がいいと思っています。あれをつけていて、嫌な思いをした回数と優しくされた回数を比べたら、圧倒的に優しくされた回数の方が多いです。
妊娠は病気ではないからこそ、しっかりと自分の体をいたわってあげてください。
妊娠後期
妊娠後期になると、どこから見ても妊婦さんという体型になってきます。お腹が大きくなると後期つわりに悩まされる人もいますが、私が一番しんどかったのは腰痛です。
やはりお腹だけが重たくなってくる上に、赤ちゃんが生まれてくるために骨盤が開いてきます。骨盤が開くと本当に腰が痛くなってきます。骨盤ベルトで支えていないと事務仕事でさえ辛くなるほどでした。
なかにはお腹の重みで歩くのも辛いという人もいます。仕事の状況や家計の状況にも夜とは思いますが、経験的に休めるのなら休んだ方がいいと思っています。重たいお腹で仕事をするというのは、本当にしんどいです。
また会社のメンバーにも後から聞いたら、やはり気を遣うと言ってました。産休の手当が入る時期の前に休むと、その間は無給になってしまいます。それが可能かどうかは人それぞれ違ってきます。
夫に自分の体調を伝えて自分自身がどうしたいのかをしっかり伝えましょう。その上で上司に相談してみましょう。くれぐれも無理は禁物ですよ
まとめ
妊娠中に仕事をするというのは、体にとってとても負担の大きなものです。無茶をしなければ、十分に可能なことですが立ち仕事がメインの方は早々に休暇に入る方がいいと思います。
無理をしてお腹の赤ちゃんに何かあっても会社は保証してはくれません。第一優先するべきは、自分自身の体とお腹の赤ちゃんです。
仕事を続けることも大切なことですが、無理のないようにしていきたいですね。