脱毛した後に気分が悪くなり、脱毛が体へ悪影響を及ぼしたのではないかと心配することがあります。
人によっては、毎回の脱毛後に体調不良になってしまうことも。
なぜ脱毛で体調を崩してしまうのか原因が分からないと不安が大きく、脱毛をやめた方がいいか悩んでしまうでしょう。
そこで今回は、脱毛後に起きる体調不良について、考えられる原因と、事前の対策を紹介します。
脱毛で気分が悪くなることは少ない
脱毛で気分が悪くなると聞くと、脱毛は危険なものなのか、やめておいた方がいいのかと、不安に感じることもあるでしょう。
一般的によく利用されている光脱毛やレーザー脱毛は、安全面、衛生面ともに配慮されたものです。
脱毛で気分が悪くなることは少なく、多くの場合は何の問題もなく脱毛に通うことができますので、心配しすぎる必要はありません。
大多数の人が体調不良を起こすようであれば、これほどまでに脱毛人気が広がることはなかったはずです。
ただし、もともとあった毛をなくしていくという行為は刺激もあるため、体への影響がゼロではありません。
一部のケースでは体調を崩すことがある、という点は覚えておきましょう。
ガン化や内臓への影響は?
脱毛後に体調を崩すと、脱毛で使われた光やレーザーによってガンや内臓疾患を引き起こしたのでは?と過剰に心配する人もいます。
しかし、脱毛で使われるレーザーは、紫外線ではなく赤外線に近いものであることから、癌になる可能性は極めて低いとされています。
日本医学脱毛協会(皮膚科・形成外科の医師を中心に設立された団体)でも、脱毛が血管や内臓に影響を与えることはなく、皮膚ガンの心配もないとしています。
※参照:日本医学脱毛協会HP
http://www.epi.gr.jp/qa/qa_ind.html
体調不良というより肌トラブルはある
脱毛で多いのは、体調不良というよりは肌トラブルの方です。
熱が加わることで肌が炎症を起こし、赤みやヒリヒリとした痛み、湿疹やむくみなどは起こり得ます。
比較的よくある症状ですが、脱毛後にリラックスして過ごし、肌に刺激を与えないようにしていれば数日でなくなることがほとんどです。
数日しても症状がよくならなければサロンやクリニックに相談し、場合によっては皮膚科を受診することになります。
脱毛後に気分が悪くなる理由は?
脱毛後に気分が悪くなるケースとしては、頭痛、熱っぽさやだるさを感じる、汗がでるといった症状が挙げられます。
稀な例ですが、動悸やめまいまでする人も中にはいます。
では、なぜこれらの症状がでてしまうのでしょうか。
考えられる原因は複数存在しています。
一時的にバリア機能が低下する
一般的な脱毛は、光やレーザーを毛のメラニン色素に反応させ、毛母細胞を破壊していくことで脱毛します。
このとき毛や周辺組織に伝わる熱は70度近くの高温になるとされ、肌にダメージが加わります。
これにより、一時的ではあるものの、体や肌のバリア機能が低下し、雑菌などが入りやすくなります。
脱毛の刺激によって体が弱ることで、何らかの変化が起きるということです。
体の水分が奪われる
高熱が加わることで体や肌の水分が奪われ、体調不良や肌の変化を感じることがあります。
体内の水分は体中に栄養素や酸素を運ぶ、老廃物を排出する、体温調整をおこなうなど、非常に重要な役割を果たすからです。
肌にとっては、雑菌の増殖を防ぐ、乾燥によるダメージを最小限に抑える働きもします。
熱が体内にこもる
毛や毛穴を通じて加わった熱がうまく放出されないと、体内に熱がこもってしまうことがあります。
脱毛後に熱っぽさやだるさを感じる人がいるのはそのためで、汗をかくのも体が熱放出のために調整していると考えられます。
もともと代謝が悪い人などは熱がこもりやすく、体調を崩しやすくなる可能性もあります。
痛みを我慢するストレス
脱毛は痛みがゼロではありません。
よく言われるのは輪ゴムを弾いたような痛みとされますが、人によってはより強い痛みを感じることもあります。
痛みはほとんど気にならない人もいれば、恐怖心がでるほど苦手な人もいます。
痛みを我慢したり、痛みに対して不安をもったりすることで、ストレス性頭痛が起きることがあります。
室内の空調を我慢する
快適と感じる気温は個人差がありますので、サロンやクリニック内の空調があわずに体調を崩す可能性もあります。
夏の脱毛では汗をかかないように温度を低く設定してある、反対に冬の脱毛では、体を冷やさないように高めに設定してあることも考えられます。
自宅であれば自分の体質によって温度を変えることができますが、サロンやクリニックではなかなか言い出せず、我慢して体調を崩してしまうこともあるでしょう。
冷却ジェルで体調を崩す
施術時には冷却ジェルを使うことがあり、これで体を冷やしてしまい体調を崩す人もいます。
もともと冷え性の人や気温や外的刺激に弱い人は、冷却ジェルで寒気までしてしまうこともあります。
長時間同じ体勢でいることで体が痛くなる
全身脱毛のように2~3時間もの施術時間を要する脱毛の場合、血行が悪くなったり、体の一部が痛くなったりすることもあります。
サロンやクリニックのスタッフは気を使ってくれますが、施術途中でなかなか言い出せないこともあるでしょう。
脱毛後の体調不良が起きたときの対処法
脱毛後に体調不良になる原因は複数考えられるため、特定することは難しいです。
まずは、脱毛後にできるだけ人混みを避け、早く帰宅して安静にしていることが大切です。
脱毛後に遊びに行く予定などがあっても、無理をせずにキャンセルしましょう。自宅では、
- 炎症が起きた部分は冷やす
- こまめに水分を摂る
- 風通しのいい場所で休む
- リラックスして過ごす
などで、ほとんどの体調不良はよくなってきます。
ただし、体質による違いや、脱毛前からすでに体調が悪かった可能性もありますので、症状が軽くない場合は早めに受診することも大切です。
毎回の脱毛後に体調を崩すなら相談を
いつもは大丈夫でも、その日の体調によってたまたま気分が悪くなることはあります。
軽度であれば安静にすることで乗り切れますが、毎回続くようであれば少し考えた方がいいです。
選んだ脱毛があっていないのか、サロンやクリニックの対応を変えてもらった方がいいのか、状況によって何かしら対処すべきかもしれません。
まずはサロンやクリニックのスタッフに相談し、いつも体調を崩してしまうこと、対処法はあるのかといた点を聞いてみましょう。
脱毛前後の服薬は特に気をつけて
脱毛後に体調を崩した場合、市販薬などで対処しようと思うかもしれません。
しかし、脱毛前後の服薬には注意が必要です。
脱毛サロンやクリニックから、飲んでいい薬、飲んでいいタイミングについて指示されることがほとんどです。
体調を崩して市販薬を飲みたくなっても、自己判断はせず、病院を受診して専門医の判断を仰ぐべき。
脱毛をした事実とその後の症状を伝えてから、適切な対処をしましょう。
脱毛で体調を崩さないためにできること
脱毛のたびに体調を崩してしまえば、脱毛に通うモチベーションも下がり、脱毛自体が苦痛になってしまいますよね。
脱毛後の体調不良は、脱毛前後の過ごし方によって、ある程度防ぐことが可能です。
ここからは、脱毛で体調不良にならないためにできることを紹介します。
体調が悪いときに脱毛しないこと
脱毛は体調がいいときにおこなうものです。
体調不良の状態で脱毛することは体調の悪化や肌トラブル、痛みの増加といったリスクがあります。
脱毛後に体調不良になったというより、もともと体調がよくなかったことが原因である可能性も考えられます。
少しでも体調がおかしいと思ったら、脱毛の予約を変更されることをおすすめします。
不安になりすぎないこと
体の不調は精神的なものも大きく影響します。
体調不良になったらどうしよう、痛みが怖いなど、いろいろと考えすぎることで、ストレスを感じてしまいます。
体に変化はないのに、体調が悪いと思い込み、本当に体調が悪くなってしまうこともあります。
不安な点があれば、契約前のカウンセリングでしっかり質問しておきましょう。
不安や疑問をクリアにしておくことで、必要以上に不安にならず、落ち着いて施術を受けることができます。
禁止事項の指示は守ること
脱毛日前後は禁止事項がいくつかあります。
たとえば、服薬や予防接種、献血など。
事前に禁止事項の指導があるため、しっかり守ることが大切です。
飲酒やマッサージ、激しい運動、熱いお風呂に入るなど、血行を促進させる行為も避けましょう。
特にマッサージと入浴は、普段の体調不良のときや疲れているときにおこなう人も多いですが、脱毛後の体調不良においては余計に悪化させるリスクがあるため、やめておきましょう。
日焼け予防を徹底する
夏場に日焼けをし、熱っぽさやだるさを感じたことはないでしょうか。
日焼けは軽いやけど状態にあり、体の不調も引き起こします。
日焼けした肌は熱を帯びてほてっていますので、脱毛の熱ダメージが加わることで、体内に熱がこもりやすくなる可能性もあります。
脱毛日前の日焼けはもちろんのこと、脱毛後の日焼けにも十分に気をつけましょう。
空調対策をしておく
空調で体調を崩しやすい人は工夫しましょう。
暑がりなら脱毛日に早めに家をでてクールダウンしてから受ける、寒がりならブランケットなどを持参するといった方法も考えられます。
サロンやクリニック内の空調が自分にあわないと感じたら、遠慮せずに申し出てみましょう。
激安脱毛サロンの場合、個室ではなくカーテンで仕切られているだけで、個別に空調を調整できないこともあります。
サロンやクリニックを選ぶ際、個室になっており、空調も個別に対応してもらえるかどうかを確認しておくこともひとつです。
体質に応じて脱毛プランを選ぶ
ご自身の体質を把握して脱毛プランを選ぶことも大切です。
たとえば、もともと腰痛がひどい方が2~3時間かかる全身脱毛プランを選ぶと、長時間同じ体勢でいることで腰痛が悪化し、具合が悪くなることがあります。
この場合は、全身脱毛でも数回に分けて受けられるプランを選ぶ、部分脱毛にとどめておき1回の施術時間を短くするなどの方法があります。
大手サロンやクリニックを選ぶ
体調不良は個人差が大きいため、大手サロンやクリニックで脱毛しても不調が起きることはあります。
ただ、脱毛実績が少ない個人サロンなどで脱毛した場合、安全性や衛生面の確認が取りにくく、悪質な店舗がないとも限りません。
もちろん個人サロンでもほとんどはきちんと経営しているはずですが、安心感で言えばやはり大手の方が勝ります。
脱毛した人が多数いて、口コミが確認できる大手サロンやクリニックを中心に選ぶことで、気分的にも安心でき、ストレスを軽減することができるでしょう。
持病があるならまずは主治医に相談を
持病がある人は脱毛によって持病が悪化する可能性も否定できません。
脱毛してもいい状態なのかどうかは自分で判断せず、必ず主治医に相談しましょう。
持病を隠して脱毛を受け、体調不良になっても、自己責任となってしまいます。
花粉症やアレルギーがある場合も、薬を飲むことや体調不良になりやすいことを含め、脱毛はやめた方がいいケースもあります。
通院はしていないけど脱毛できるか不安という方は、クリニックの脱毛を選択し、カウンセリングで確認するようにしましょう。
体調を崩しやすい人が脱毛を選ぶポイント
もともと体調を崩しやすい人や、脱毛のたびに体調を崩してしまう人は、脱毛の選び方に着目してみるのもひとつです。
どんな点を意識して脱毛を選べばいいのでしょうか。
痛みにストレスを感じやすいなら脱毛サロン
施術時の痛みにストレスを感じやすく、それによって頭痛などの不調を起こしやすい人は、脱毛サロンがおすすめです。
脱毛サロンで扱われる光脱毛は、クリニックのレーザー脱毛に比べて痛みが少なく、人によってはほとんど痛みを感じないこともあるからです。
レーザー脱毛よりパワーが低い分回数は必要になりますが、ストレスで体調を崩すよりずっといい選択肢と言えるでしょう。
痛みがない肌に優しい脱毛も検討
脱毛の中でも、特に痛みが少なく、肌に優しい脱毛技術も進んでいます。
蓄熱式のSHR脱毛やハイパースキン脱毛と呼ばれるものが代表的。
従来の脱毛に比べて高熱を必要としないため、熱がこもったり、痛みによるストレスを感じたりといったことを回避しやすくなります。
高速脱毛で早めに終わらせる
最新の脱毛機や技術を利用した高速脱毛なら、1回の施術時間が少なくて済みます。
脱毛プランによっても異なりますが、従来の1/4~1/6ほどの時間で終わることもあります。
施術台の上にいる時間が少なければ、その分体調を崩す原因も減っていきます。
長時間拘束されることで気分が悪くなってしまいそうな人は、高速脱毛を選択肢のひとつに入れておきましょう。
体調不良にすぐ対応してもらえるのはクリニック
普段から体調を崩しやすい人は、医師や看護師がいるクリニックで脱毛する方が安心です。
医学的観点からアドバイスをもらうことができ、脱毛後に万が一体調を崩してもすぐに対応してもらえます。
光脱毛より痛みは強いですが、痛いのが苦手なら麻酔を使ってもらうことも可能です。
最後に
いかがでしたか?今回は、脱毛後に気分が悪くなる原因と事前の対策について紹介しました。
脱毛後の体調不良はさまざまな原因が考えられ、特定することは困難ですが、多くの場合は注意事項を守り、安静にして過ごすことで対処できます。
体調を崩しやすい人は特に事前の対策を意識し、できるだけ体調を崩さない工夫をしましょう。