進学校では不登校になってしまう子どもが少なくありません。
それはどのような原因があるのでしょうか?
進学校に多い不登校の特徴について考えていこうと思います。
目次
勉強がついていけない
進学校に通う子どもは、これまで優秀な成績をおさめてきている子どもたちが数多くいます。
しかし進学校に進学すると、さらに勉強は難しくなり、宿題やテストも膨大な量になり、常に多くの勉強時間を強いられるという状況になります。
今までは自分のことを優秀だと思っていても偏差値の高い生徒が集まった学校内では思った通りの成績が残せない場合もあります。
優秀であった子ほど、周囲に悩みを打ち明けられず一人で抱え混んでしまうこともあります。
また、真面目な生徒も成績が落ちることをなんとかしようと焦るあまり、不登校になってしまうケースが多いです。
勉強の遅れが見られた場合は、家庭教師をつけるなどして苦手部分を補ってあげるようにしましょう。
無理に勉強をさせるのではなく、現状の子どもの状態を把握し認めてあげることが大切です。
もちろん本人が勉強に対して意欲的である場合は多いにサポートしてあげると良いでしょう。
無理強いしたり、なぜ成績が悪いのか?などと言って子どもを追い詰めるようなことはしないでください。
子どもの意見に耳を傾けながら進めて取り組んでいきましょう。
勉強や課題の量が多すぎて疲れる
進学校では毎日たくさんお課題が出され、毎週のようにテストが行われるところも少なくありません。
授業内容も難しくなるため、授業についていくためにたくさんの勉強時間を要することになります。
最初はペースもつかめずノイローゼ気味になる子どもも少なくないでしょう。
毎日の勉強時間に体力も気力も消耗してしまうのです。
しかし一年経ってみると、子どもは自分のペースがつかめるようになります。
膨大と思われていた量の勉強も毎日こなせるようになります。
そして、自分に必要な科目、不必要な科目などを見極めることができるようになり、手を抜いても良いところとそうでないところが分かるようになります。
子どもの様子を見ていると辛い部分もあるかと思いますが、まずは子どもに任せて見守ってみましょう。
しかしそれでもはやり子どもの体や心に支障をきたすようなときは思い切って休養を取らせる勇気も必要です。
偏差値重視の学校の態勢になじめない
進学校は大学受験などを目標としているため偏差値が重要になってきます。
偏差値で自分の価値を図られると言っても過言ではありません。
そんな学校の校風になじめない子もいます。
授業の雰囲気やテストや勉強に必死取り組む空気は相当な重圧を生みます。
そんなクラスの雰囲気がストレスとなり、学校に行けなくなってしまうのです。
通学が大変
進学校には遠方からも電車で片道1から2時間かけて通学している子どもも少なくありません。
学校に通うために片道2時間かかっていたとすれば往復4時間です。
通学は毎日ですから、重い教科書などを持っての移動は体力的にもきついです。
もちろん通学時間に勉強をしたりできますが、移動のストレスは変わりません。
無理のない距離での学校を探してあげましょう。
人間関係がうまくいかない
不登校の理由として進学校に限らず人間関係をあげる子どもは多いです。
クラスでのちょっとしたことがきっかけで仲間外れにされたり、教師の指導方法が合わなかったり、部活でうまくいかなかったり、どこかでつまずきを覚えて学校に行けなくなってしまいます。
いじめなど原因がはっきりしている場合は、学校や担任などとよく話し合って改善してもらえるように働きかけましょう。
しかし、なんとなくクラスの雰囲気が重い、居心地が悪い、なにが原因がわからないけど学校が嫌だなどという場合は無理に原因を追及せず、子どもがどうしたいのかをよく聞いてあげてください。
進学校で不登校になったとき気にかけたい3つのこと
次に進学校に通う子が不登校になったとき親や周囲が気にかけておきたいことについてまとめます。
原因を追及しないこと
不登校になると何が原因なのか?どうして学校に行けないのか?気になってしまいますよね。
そのため「なんで行けないの?」「行きなさい」と子どもに追求してしまいがちです。
しかしいじめなどの明確な理由がない以外は、この行動は逆効果となり余計に子どもを追い詰めてしまいますのでおすすめできません。
子ども自身も上手に説明できない心のモヤモヤと葛藤していることも多いです。
そのため追求せずそっと見守ってあげましょう。
子どもを信じて待つのです。
共感してあげること
また、追求しないからといってほったらかしにしておくべきではありません。
子どもが話しをできそうであれば、子どもの気持ちをしっかりと聞いてあげましょう。
聞いて共感し、受け止めてあげるだけでいいのです。
アドバイスや人生の先輩としての意見は、耳に入りません。
生きてるだけでありがたいと思う
子どもが不登校になったとき、身体的に不調が出る子も少なくありません。
パニックになったり、布団から起き上がれないなどといった場合です。
また、親から「頑張れ」「もっとやれる」と言われ続けてきた子が「もう頑張れない」と遺書を残して自ら命を絶ってしまった事件もあります。
子どもを勇気づけることは大切なことですが、子どもの気持ちや意見をしっかりくみ取ってあげることが重要です。
学業に専念して期待していた子どもが急に不登校になれば親御さんは落胆するでしょう。
しかし、子どもは優秀な成績を残しているから愛おしいのではありませんね。
ただ毎日元気で、そこに存在していることだけで愛おしい、ありがたいと思えるはずです。
そんな気持ちを忘れないでいましょう。
まとめ
進学校に通う子の不登校について考えてきましたが、いかがでしたか?
今まで一生懸命勉強してやっと入った進学校。
しかしそれはゴールではありません。
新たな戦いの始まりです。
しかし進学校で不登校になってしまった子にはこのように様々な苦悩や苦しみがあります。
それらをしっかりと理解して、的確なサポートができるよう見守っていきたいですね。