人は基本的に痩せているより太っているほうが何かと問題が多くなります。
心臓血管系にかかる負担や、太っていく過程において体内で起こる糖代謝やコレステロール代謝の異常等、体に良くない現象が起こります。
体内だけでなく、物理的な関節への負担からくる変形や痛みなど、太っている方が大変です。このような問題は太っているほうが圧倒的に起きやすいです。
しかし、筋肉をつけることに関していえばどうでしょうか?
この場合は痩せているほうが大変かもしれません。
痩せ型の人は同化能力が低い
筋トレをやる人の目的と言えば筋肉をつけることですよね。この目的を達成させるのに痩せている人は太っている人より不利なのです。
太っている人というのは食べる量もさることながら、体内で脂肪をたくさん合成できるから太っているのです。
人の体は食べたものをそのまま体にくっつけていっているわけではなく、食べたものをいったん様々な栄養素に分解して吸収し、体内で必要な形に合成して使うわけです。
これを同化作用と呼ぶのですが、太っている人は脂肪の同化が得意な体質だといえます。
そして筋肉もたんぱく質の同化作用によって作られていきますので、脂肪の同化が得意な太っている人はたんぱく質の同化も得意なケースが多いのです。
それに対し痩せている人は、同化が苦手な場合が多いです。痩せの大食いタイプは特にそうです。
痩せている人は、そもそもたくさん食べられない。たくさん食べても消化吸収が良くない。吸収したとしてもそれをたんぱく質に同化させる能力が低い。
痩せ体質の方は脂肪もつきにくいですが、同時に筋肉もつきにくいのです。
痩せている人は、まずは食べること
ではどうすれば痩せている人に筋肉をつけることができるのでしょうか?
重要なのはまず食べることです。食べることが苦手な方にとって、たくさん食べることは苦痛でしかありません。
しかし、どれだけトレーニングを積んで筋肉に刺激を与えようとも、筋肉を作る材料となるたんぱく質がなくては筋肉が増えようがありません。
とにかく食べてください。それもたんぱく質をメインにしましょう。
一度に大量に食べても、吸収の悪いタイプの人はあまり体内に吸収されませんので、食事の回数を増やすほうが良いでしょう。
空腹の状態を作ると、体内が異化に傾いてしまう(痩せ型の人は特に)ので、お腹を減らさないように、一日に5食でも6食でも取りましょう。
さすがにがっつりした食事を何度もとるのは用意するだけでも大変ですので、こういう時にサプリメントを利用します。主にプロテインですね。
トレーニング後には糖質も重要ですし、脂質もバランスよくとる必要があります。
大雑把に言うと、たんぱく質を中心にたくさん食べてください、お腹を空かしてはいけません、ということです。
筋肉をつけるためにトレーニングは必須
もちろん食べるだけで筋肉はつきません。十分な筋肉の材料とそれが筋肉に代わりやすい環境を整えたら、あとはしっかりとトレーニングをして大きくしたい筋肉に刺激を与えます。
初めのうちは臀部、大腿部、胸部、背部といった大きな筋肉を狙ってトレーニングしましょう。
大きな筋肉が鍛えられれば、全体的に体力がついてトレーニングを続けやすくなりますし、見た目にも体が大きくなりやすいです。
栄養は常に補給しておかなくてはなりませんが、特にトレーニングの後はできるだけ早め(できれば1時間以内)にたんぱく質と糖質を補給しましょう。
そうすることで筋肉の疲労を素早く回復し、分解を抑制、成長を促進させてくれます。
太っているより大変
太っている人は自分の体重を支えるだけでも筋力を使っています。
カロリー収支をマイナスにして、体脂肪を落としさえすれば、中から筋肉が顔を出してくれるのです。トレーニングをしていればなおさらです。
しかし痩せている人はそうはいきません。もともと余分なものがあまりつていませんから、筋肉の材料となるたんぱく質をせっせと補充しながら、それがちゃんと筋肉に変わってくれるよう、トレーニングしなければなりません。ごまかしが全く効かないのです。
こういったことからも、やっぱり痩せているほうが太っているよりも筋肉をつけることが難しいといえるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
筋肉を付けるためには、まずしっかりと食事を摂るようにしましょう。
トレーニングをして筋肉がつき始めると、その変化が目に見えてわかりやすいのは痩せ型の人です。
焦らずじっくりと筋トレ、食トレに取り組んで、理想の身体を手に入れましょう。