コンビニエンスストアは名前のごとく私たちの生活を支える便利なお店です。
そのためコンビニ業界は、比較的安定した将来性の高い仕事として知られています。
ですがコンビニで働く店長は、営業時間の長さから長時間労働を強いられることも多く、その激務によって体調を崩す人も少なくありません。
今回はコンビニ店長の激務の一端と、転職について考えてみたいと思います。
目次
仕事の将来性を考える
コンビニは私たちが生活で日々利用する身近な存在です。
新しい商品やサービスが次々と開発され、コンビニはより便利に使いやすく変化を続けています。
こういった状況を見ると、コンビニ業界が衰退していくことは考えにくく、業界としての将来性は安定、もしくは高いと思われます。
しかし一方で小売り店サービスにおけるIT化が進んでおり、コンビニよりも気軽に使える新しい形の店舗も出てきました。
コンビニ業界においても、新しい波を取り入れていく必要に迫られることでしょう。
またコンビニの店舗数は一定の上限に達し、頭打ちの状態であることが否めません。
駅前や商店街など、人が多く集まる場所にはすでに複数の店舗があり、目新しさは感じられません。
そのため新規にオープンするコンビニがあっても、同様に閉店していくお店もあり、店舗数自体が大きく伸びていくことはないと考えていいでしょう。
また常に変化する消費者の動向に対応しつづけなければならず、競争が激化しています。
コンビニ業界の業績は堅調であるとはいえ、一概に職場としての安定性があるとは言えない状況です。
店長の仕事の大変さを考える
コンビニでのアルバイトを通して、店長候補として会社側から正社員の誘いを受けることがあります。
会社自体は比較的安定した大きな企業ですし、わずらわしい就職活動をする必要もなく、実績を買われての誘いなので、深く考えることなく就職してしまった人もいるのではないでしょうか。
ですがアルバイトの立場と違い、正社員や店長は大変な仕事をこなさなければなりません。
では具体的にどのような大変さがあるのでしょうか。いくつか紹介してみます。
休みが思うようにとれない
土日祭日に休みがとれないのは覚悟しておく必要があります。
またアルバイトが急に休んだりすれば、シフトを埋めるために突然出勤しなければならないこともあります。
加えて正社員や店長は、経理関係や取引先への対応などアルバイトではできない仕事もこなす必要があります。
お客様からのクレーム対応に呼び出されることもあり、思うように休みはとれません。
店舗間の競争が激しい
先にも述べたように、コンビニの店舗数は頭打ちをむかえています。
駅前や商店街など、人の集まる場所での店舗数は飽和状態であり、必然的に売り上げを伸ばすための店舗間での競争は激しいものとなります。
競争は違うコンビニやスーパーはもちろん、時には同じ地域に同じコンビニが複数あることもめずらしくありません。
コンビニではそのシステム上、独自の判断でタイムリーに値引きを行うことができないことから、差別化を図ることが困難です。
店舗間の差別化がつけにくいため、売り上げには立地が大きく影響し、個別の努力がなかなか結果に結びつかないといった側面があります。
そのためコンビニでは、売り上げを上げる努力とともに、仕入れの調整やPOPの飾り付けなどによって、常に無駄を少なくする工夫が必要になります。
季節ごとのイベントなどノルマが大変
クリスマスのケーキやお正月の料理など、コンビニでは季節に合わせた商品を扱ったイベントが組まれます。
イベントでは店舗ごとに一定の売り上げノルマが課せられ、そのノルマを達成することが意外と大変です。
コンビニの性質上扱う商品は大量につくられますので、特別な日のための商品としてはやや魅力に欠ける点があります。
またスーパーなどと比べて価格が高い場合もあり、ノルマを達成するのが難しいといった声が聞かれます。
本社勤務への転勤が難しい
コンビニは店舗営業だけでなく様々な仕事によって支えられています。
本社での企画や管理といった仕事や、店舗を巡回して指導やアドバイスを行うスーパーバイザーといった仕事もあります。
ですが店長からこのような本社勤務の仕事へと移れる可能性はあまりありません。
このような本社勤務の仕事は、通常の大企業への就職と同じように、本社の採用試験に応募して合格することで就くのが普通です。
仕事に就くためのルートが別になりますので、本社勤務を希望するのであれば、あらためて一般的な就職活動をする必要があります。
店長職をしていた経験は評価されるかもしれませんが、店長からそのまま本社勤務へ移れるわけではありません。
オーナーになっても楽はできない
店長の仕事からフランチャイズのオーナーになって、いくつか店舗を持つこともできます。
ですがオーナーになったからといって仕事が楽になるわけではありません。
差別化がつけにくいコンビニを経営するということは、同条件の他店と売り上げを競うことになるのです。
そこで大切になるのはアルバイトなどのスタッフですが、優秀な人材は当然他の仕事でも求められるため、確保するのが非常に大変です。
コンビニのアルバイトは一時的な仕事として代表的なものですので、仕事に対する意識が低い人も多く、優秀な人材はなかなか集まりません。
結局自分がシフトの穴埋めに入らなければならなくなったり、各店舗をこまめに回って指導する必要が出てきます。
コンビニとはいえお店を経営していくことに変わりはないので、オーナーになっても大変さは変わりません。
コンビニ店長からの転職を考える
ではコンビニの店長から転職を考えるなら、どのような仕事を選べばよいのでしょうか。
経験を活かすならスーパーの仕事
スーパーの仕事であれば、コンビニと同じような小売り業界ですので、今までの経験を活かすことができます。
またスーパーはコンビニと違い24時間で営業していることはないので、労働環境としてはコンビニに比べて楽になるかと思われます。
大型のスーパーであればスタッフも多くいますので、休みも比較的自由にとれるかもしれません。
スーパーも競争の激しい業界ではありますが、小売り業に魅力を感じているのであれば、転職先として検討する価値があります。
接客業として別業界の仕事
店舗営業の仕事は接客が基本です。
お客様と直に接する仕事のノウハウは、他の業界での接客にも十分活かすことができます。
コンビニで働いた経験で、お客様と接する仕事の楽しさや、やりがいを感じているのであれば、同じ接客業で他の業界の仕事を探してみるのがよいかもしれません。
就職活動の面接でも、今までの経験を具体的にアピールできれば、再就職への助けとなるでしょう。
よい転職をするために
なんとなく店長の仕事をしてきた人や特に目標とする職種のない人は、転職先にどのような業界を選んだらよいかわからないかもしれません。
そのような場合は、まず転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか。
転職エージェントに相談すれば、経験豊富なキャリアコンサルタントからアドバイスをもらうことができます。
また転職エージェントは豊富な求人情報を持っていますので、自分ひとりでは思いつかなかった仕事に巡り合える可能性があります。
転職を考えたらまずは転職エージェントに登録をおすすめします。
コンビニ店長から抜け出そう
今回はコンビニ店長の激務の一端と、転職について考えてみました。
長い目でみれば、体力的や精神的に大変な仕事を続けるのは、よいこととはいえません。
働きやすい安定した仕事への転職を前向きに考えてみてはいかがでしょうか。