癇癪(かんしゃく)のひどい娘との向き合い方を学んだこの5年間について

埼玉県 30歳 女性 当時の子どもの年齢 2歳女の子 6ヵ月男の子

2歳の長女は、小さい頃から一度泣き出すと火が付いたように、何十分も何時間も泣いていました。

赤ちゃんの頃は話すこともできないし、私自身も一人目で神経質になっていた部分もあったので、それが伝わっているのかなと思っていました。

しかし2歳を過ぎてもそれが治らず、癇癪として強く出てしまい、ところかまわず大泣き大騒ぎすることに頭を抱えていました。

娘の大泣きの原因

その原因はいまだにわかりません。性格と言えばそれまでで、感受性が豊かであるとか、気が強いとか癇癪がひどいという言葉でしか、娘の大泣きする状況を説明することはできませんでした。

それでもとにかく母親である私が耐えるしかないのだと思いました。子供を育てるということは簡単なことではないし、自分の思い通りに、育児書通りに子供が育つなんてことはあり得ないのだと思いこむことにしました。

娘は泣き出してしまうと、こちらの話も耳に入らないほどの一種のパニック状態のように泣き叫ぶようになってしまうので、大泣きを解決することは、娘の意見やこちらの意見を通じさせるために必要なことだと考えていました。

私が行った解決方法

小児科医に相談

私が娘の性格や気質を定期健診のたびに小児科医の相談していたことは言うまでもありません。

1歳過ぎて外へ出るようになってからは、周囲の子どもとは明らかに泣き方や泣いている時の様子も激しいと感じました。

実母や義母からも泣きだすと難しいねと言われてたり、扱いづらい子育てづらい子とハッキリは言わないものの、遠回しに心配はされていました。

しかし小児科医は、障害などの異常な傾向はないので性格です。時が解決するので心配はいりませんよと言うばかりでした。

何件か違う小児科にあたって相談しましたが結果は同じでした。病院では泣いていない状態なので普通の子にしか見えません。

確かに医者の言うことは間違いではありませんでしたが、病院では私の欲しかった答えを得ることはできませんでした。

市の相談電話に話を聞いてもらう

娘が2歳半を過ぎた頃、さすがに育児も難しくなり耐え切れなくなった私は市の相談電話に電話をしました。

もうなりふりかまわずすがる気持ちで電話をした先には、相談員の方がいて、私の話をとにかくうんうんと聞いてくれました。

そして一言「お母さん、今まで一人でよくがんばったね。」と言ってくれました。この時は話しながらも涙が止まらずにいたのですが、この言葉で心が救われ、引っ掛かりがとれました。

今までの周囲の子と比べて娘の成長にいら立っていた自分や、娘を疎ましく思ったりなんでこの子が私の元へ生まれてきたのかと考えてしまう罪悪感など、いろいろな悪い考えがすっと流れていくような感覚になり、次の一歩を踏み出せるきっかけとなりました。

市役所の相談室へ通う

市への相談電話がきっかけとなり、市役所の相談室へ通うことを薦められました。

電話だけでは解決できるレベルではないところまで精神面で追い詰められていると判断されたのだと今では思います。

相談は1時間程度で、娘も息子も遊べるスペースが用意されていて、同じ部屋の中で遊ばせながら相談をすることができました。

生まれてから今までの娘の状態やそれに対する私の対処や気持ち、娘に対する思いなど良いことも悪いこともすべてを話すことができました。

このとき娘のことを怒鳴ったり時には手が出てしまっていた私のために、相談員の方が講座を紹介してくださって、そちらも全6回受講し、娘とのかかわり方について最初からリセットする気持ちで取り組み始めることができました。

市役所の相談室へ通い、そこで相談員さんやいろいろなお母さんたちと出会い、私自身の気持ちを表現する場ができたことで、娘に手を挙げることはなくなりました。

怒鳴ってしまうことはまだありますが、それでも手を挙げずにしかれるようになったことだけでも、当時の私としてはもともと目指していた育児へやっと踏み出せた気持ちがあり、大きな前進となりました。

まとめ

現在娘は5才半になりました。今でも大泣きし始めると近所中に響き渡る声で泣いてしまいます。

でも私自身がその状態になれたことと、娘が泣いてしまってもある程度理性を保てるようになってきたことで、泣いていても話ができるという状態を作れるようになってきました。

本当に病気や障害ではなく性格だったというのがここまで成長して感じる感想です。
でもこう思えるようになるまで5年かかったというのも事実です。

まだまだ娘の性格とは長く付き合っていくことになりそうですが、2歳半のあの日にかけた1本の電話のおかげで、私は娘との関係を築き直すことができたと感謝しています。

日々悩んでいるお母さんたちには、育児の悩みはある程度年単位で徐々に解決していくものだと覚悟を持って、長い目と気持ちで取り組んでいってほしいと思います。

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