脱毛する際に避けて通れないのが脱毛代金を支払う場面です。
現在の脱毛業界ではさまざまな支払方法が存在しており、一体どれがお得なのかよく分からないと感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、脱毛業界でよく見られる「回数制」「通い放題制」「月額制」「都度払い制」の4つの支払方法について、それぞれのメリット、デメリットを比較しながら紹介します。
回数制のメリット
6回、12回、18回などあらかじめ決められた回数パックとして契約し、かかる費用の総額を支払うのが回数制です。
以前に比べて回数制導入サロンは減ってきたものの、今でも王道の支払方法の1つです。
クリニックでは回数制を導入しているケースも多いため、回数制の仕組みやメリット、デメリットを理解しておく必要があります。
まずは、回数制のメリットを見ていきましょう。
予算を決めて計画的に通うことができる
回数制は脱毛回数を契約時点で決めておき、それに応じた総額を前払いします。
一括払いが基本なので分割手数料もかからず、回数をこなせば終了しますから原則追加料金もかかりません。
総額でいくらかかるのかが分かりやすく、最初の予算設定だけすればよく、その先にかかる費用のことを考えず楽に通うことができます。
自分のペースでゆったり通える
多くのサロンやクリニックでは、2~3ヶ月に1回のスパンで通うことを推奨されます。
ペースとしては比較的ゆったりしており、自分の都合を優先させて予約を入れやすい間隔だと言えるでしょう。
次回の予約が2~3ヶ月先であることで他の利用者の希望日とかぶりにくく、予約の取りやすさにおけるメリットもあります。
こまめに通うのが面倒な方や、スケジュールがタイトになりやすい方にとっては、負担なく通うことができます。
月額制より何かと優遇されやすい
脱毛サロンの中には回数制と月額制の両方を導入しているケースもあり、予約の優先度やキャンセル規定、シェービング代金など、何かと回数制の方が有利になる傾向にあります。
サロン側にとってみれば、いつやめられるか分からない月額制利用者よりも、長期契約を結んでくれた回数制利用者の方を優遇するのは当然なのかもしれません。
長く通うなら割安
最初にまとまったお金を用意する必要はありますが、1回あたりのコストは低いのが回数制の魅力です。
回数が多いほどお得になりますので、長く通うことを前提とするなら割安だと言えるでしょう。
回数制のデメリット
次に、回数制のデメリットも紹介します。
回数制はメリットが多数あるものの、誰にとっても使いやすい制度ではありませんので、デメリットもよく理解しておきましょう。
最初に高額の費用を準備する必要がある
回数制はあらかじめ総額を支払う必要があり、一括払いが基本です。
中には分割払いに対応しているケースもありますが、最初に決められた総額費用を準備することが前提で、一度に払うには決して安い金額ではありません。
分割払いができるとしても、分割手数料を支払う必要がでてくるため、トータルでの支払い額は増えてしまうためおすすめできません。
途中で通えなくなると未消化分損する
回数パックにすることで1回あたりが安くなっている分、規定回数に満たない段階で解約すると未消化分は損することになります。
すでに脱毛経験がある方や毛が少ない方などは、少ない回数で満足できてしまう可能性もあるため注意が必要です。
カウンセリングの際にスタッフの方にしっかり相談し、適切な回数で契約しなくてはなりません。
転居の可能性がある方も途中で通えなくなると損なので、店舗数が多い大手サロンなどを選ぶことも検討しましょう。
途中解約で解約手数料がかかることがある
未消化分は損する可能性がある回数制ですが、中には途中解約ができ、未消化分を返金してくれるサロンやクリニックもあります。
ただし、解約手数料がかかることがあり、パック契約時1回あたりの金額で返金されるとも限りません。
契約の際には返金規定や計算方法まで確認しておく必要があります。
通い放題制のメリット
CMや広告を見て「通い放題」の脱毛プランが気になっている方もいるのではないでしょうか。
「〇〇放題」はお得なイメージも強いですよね。
まずはこの記事における「通い放題」の定義ですが、あらかじめ総額を支払うことで脱毛回数や期限に制限なく何回も通えることを指します。
通い放題と言いながら回数や期限に制限があるケースもありますので、本当に通い放題かを確かめたうえで契約しましょう。
ここでは、完全な通い放題であることを前提としたメリットを見ていきます。
何回通っても追加料金を支払う必要がない
通い放題では、最初に決められた金額を払うことで、自分が納得するまで何回でも通うことができます。
途中で回数を増やしたくなっても、回数制のように追加料金を支払う必要がありません。
通えば通うほど1回あたりのコストが低くなるため、何回も通いたい方には金銭的なメリットが大きい方法です。
ムダ毛が気になってきた頃に再度無料で施術してもらえる
サロンやクリニックの脱毛はほとんどムダ毛が気にならない状態になりますが、永久脱毛ではありませんので、数年後に毛が少し生えてくることはあります。
その場合は新たに脱毛契約を結び費用がかかることが普通ですが、期間無制限の通い放題プランに契約してあれば、無料で脱毛してもらえる可能性があります。
脱毛完了から数年が経過し、ムダ毛が気になってきた頃に再度無料で脱毛してもらえるのは嬉しいですね。
支払い回数や方法に融通がききやすい
最初に決められた総額を支払う点では回数制と共通していますが、回数制は一括払いが基本で、現金の一括払いのみ受け付けていないサロンもあります。
それに比べ、通い放題では支払回数や方法に融通がききやすい傾向にあります。
自身の経済状況によって、分割払いにすることもでき、支払方法を選べる可能性もあるでしょう。
サロンやクリニックの中には分割払いの手数料を負担してくれるケースもありますよ。
通い放題制のデメリット
メリットしかないような気がする通い放題ですが、実はしっかりデメリットも存在しています。
「〇〇放題」のマジックに惑わされないように、本当にお得かどうかを見極めなくてはなりません。
高額になりやすい
通い放題は何回も通える分、支払総額は高くなります。
ほかのプランと比較して一番高額になるケースも多く見られますので、経済的に余裕がない方には難しいと言えるでしょう。
分割払いができたとしても、一括で払えないがための分割であれば、やはり多少無理をしていることにもなります。
早い段階で満足できても返金されない
何回も通うことを見越して通い放題制を利用しても、思っていたより早く脱毛効果を実感でき、満足することがあります。
しかし、通い放題では何回通うといった概念がありませんので、原則返金されません。
この点は基本的には回数制と同じですが、回数制の場合は解約手数料を支払うことで未消化分を返金してもらえるケースもあります。
本当に通い放題にまでする必要があるのかは、あらかじめ考えておく必要があるでしょう。
月額制のメリット
近年の脱毛業界でもっとも人気があるプランは月額制です。
各サロンやクリニックでも、「そんな金額で脱毛できるの?」と目を疑うほど安い月額料金プランを展開しています。
月額料金の低さから若い方からの指名率も高い方法ですが、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
まずはメリットから紹介します。
手持ちのお金が少なくても気軽に始められる
回数制や通い放題制のように、まとまったお金を用意する必要はありませんので、今手持ちのお金が少ない方でも気軽に脱毛を始めることができます。
お金を貯めてから脱毛する方法もありますが、それなりに時間がかかってしまいますので、すぐにでも脱毛を始めたい方にはメリットです。
分割払いではないため手数料がかからない
月額制は決まった金額を分割で払う方法ではありませんので、金利手数料がかかりません。
毎月決まった金額が口座から引き落としされるため分かりやすく、金額も少ないため無理なく支払続けることができます。
やめたいタイミングでやめられる
回数制の場合はあらかじめ決まった回数を契約しますが、何回で完了するかは個人差があるため、事前の予想を超えて回数が必要になるケースもあります。
月額制はいつでも好きなときにやめることができ、自分のタイミングでやめどきを見極められるのがメリットです。
スポーツクラブや習い事の月謝のような感覚ですね。
ただ、一部のサロンでは通う回数や期間の最低条件を設定していることもありますので確認しておきましょう。
月額制のデメリット
月額制は月々の支払額の低さから人気が高い仕組みですが、気をつけないと実はコストがかかってしまうケースもあります。
ここからは、月額制のデメリットを解説します。
希望日の予約や変更がしにくい
月額制は施術した後に次月の予定を入れることが一般的なので、2~3ヶ月先の予約を入れられる回数制に比べて、希望日の予約が入れにくくなります。
また、その月に脱毛することを前提とした制度なので、キャンセルや予約の変更は難しいことが一般的です。
予約変更ができたとしても、その月内で再予約できる日は限られており、予約日が希望よりかなり後になってしまうこともあります。
キャンセルや予約変更があっても月額料金を払う
月額制ではたとえ脱毛できない月があっても月額料金を支払います。
たとえば、生理周期が乱れて生理がきてしまったとき、急な出張の予定が入って通えない月などが考えられます。
その月は1ヶ月分の料金をまるまるドブに捨てることになります。
分割払いの月額制は解約手数料がかかる
「月額制」とうたっているものの、実際には回数制を単純に分割払いにしただけのケースもあります。
この場合はトータルで高額の費用を払うことはすでに決まっていて、一括で払えないから分割にしているだけ。
分割手数料があり、総額に達するまで支払い続ける必要もあるため、月額制本来のメリットは得られません。
実はこうした月額制を導入しているサロンやクリニックは多いため、どのタイプの月額制かを事前に聞いておきましょう。
総額でいくらかかったか分からなくなる
月額制はいつでもやめられる気楽さがある一方で、「自分の中で満足がいったタイミングで」という曖昧な線引きになります。
あと少し、あと少しと延ばしていき、当初の予定より金額が高くなってしまう可能性も。
ある程度の予算を決めておかないと、どこまでも完璧を求め過ぎていつになっても終わらないかもしれません。
脱毛はやればやるほど効果を実感しやすくなりますが、自己処理の手間が以前より減るだけでもメリットがあるものです。
完璧にツルツルにしたいのか、それなりに効果が得られればいいのか。
目的地を定めておくといいでしょう。
毎月通うのが大変
月額制は回数制に比べて1回あたりの施術時間が短く設定されているため、毎月こまめに通うことが前提となります。
予約を変更すると月が変わってしまう可能性もあるので、脱毛期間中の予定は脱毛を中心に組むことになるでしょう。
サロンやクリニックによっては2週間に1回のペースで通う必要があり、仕事や家事育児で忙しく時間の都合がつきにくい方は注意も必要です。
月額料金=1回分の施術とは限らない
月額料金と脱毛1回分の料金がイコールであるとは限りません。
なぜなら、2~3ヶ月の間隔をあけて通わないといけない脱毛では、通わない月でも料金が引き落としされているからです。
毎月通える月額制脱毛の場合でも、施術時間が短く脱毛箇所が少なくなる傾向にありますので、通常プランの1回分を施術してもらえない可能性もあります。
毎月通える月額制の全身脱毛は時間がかかる
月額制で全身脱毛をする場合、ひと月で全身の脱毛を終えられない可能性があります。
サロンが導入している仕組みにもよりますが、たとえば、1回の施術で全身の1/2や1/4を施術する、一箇所だけ施術するといった仕組みです。
中には、全身脱毛1回が完了するまでに数ヶ月~1年近くかかってしまうケースも。
脱毛効果を感じられるまでには個人差がありますが、一般的には6回くらいで感じ始め、ある程度満足するまでには12回、完全にツルツルを目指すなら18回必要になることもあります。
1回の全身脱毛に1年かかるケースでは、全身脱毛完了までに6年~18年かかる計算ですね。
月額制は金銭的な通いやすさはありますが、1回でどこまでの範囲を施術してもらえ、実質的に脱毛が完了するまでにどの程度の期間がかかるのかは、計算しておいた方がいいでしょう。
解約の連絡を入れるタイミングを逃すと損する
月額制は本人がストップと言うまでは自動で更新されていく、わんこそば方式のプランです。
解約の連絡をうっかり入れ忘れてしまい脱毛に行かないでいたとしても、その間の月額料金は引き落としされてしまいます。
単なる連絡し忘れの場合、こちら側に落ち度があるとして返金されない可能性が高いため気をつけましょう。
都度払い制のメリット
多くありませんが、中には都度払い制を導入しているサロンやクリニックも存在しています。
都度払いとは脱毛したそのときに脱毛代金を支払う方法で、普段の買い物と同じような感覚で脱毛することになります。
どんなメリットがあるのでしょうか。
脱毛したいときに現金で払えばいいから楽
都度払いの大きなメリットは、面倒なことを何も考える必要がなく、シンプルに脱毛の度に料金の支払いをおこなえばいい点です。
脱毛したいときに出向き、必要な金額を現金で支払えばいいので非常に楽です。
現在の脱毛業界はさまざまなプランが存在しており仕組みが複雑なので、分かりやすい都度払いを好む方もいるでしょう。
1回だけのお試しも可能
脱毛が初めての方や、今までとは異なる脱毛方法にチャレンジしてみたい方でも、自分との相性が本当にいいのかどうか不安に感じますよね。
都度払いは1回だけサロンやクリニックを使ってみたいときにも使えますので、お試し的に使うことができます。
月額制にも同じような魅力はありますが、サロンやクリニックによって一定の期間や回数以上通わないと解約できない場合もあるため、都度払いよりはリスクがあります。
都度払いは月額制のような縛りがないのがメリットです。
希望の期間だけ集中して脱毛できる
夏場の海水浴のために集中して脱毛したい、脱毛経験はあるけれど結婚式前にもう少しだけきれいにしておきたい。
このような理由で一定の短い期間のみ脱毛したいと考える方もいるでしょう。
都度払いであれば長期契約を結ぶ必要はありませんので、自分の好きな回数や期間をコントロールして脱毛することができます。
サロンやクリニックに通えなくなっても損しない
都度払いは1回の脱毛権利を使いきりできる方法ですから、忙しくなったり、引っ越ししたりして脱毛に通えなくなっても損することはありません。
解約の連絡すら不要なので、うっかりしていて無駄なお金を支払うこともありません。
サロンやクリニックが倒産等でなくなってしまっても慌てなくて済むため精神的にも楽ですね。
都度払い制のデメリット
都度払いはシンプルな支払方法ですから、他の方法に比べるとデメリットは少ないです。
ただ、都度払いが絶対におすすめできるわけではありません。
致命的とも言えるデメリットになり得ますので覚えておく必要があります。
1回あたりのコストが高い
都度払いは1回のコストが高くなる傾向にあります。
サロンやクリニックが用意している回数制や通い放題プランは、長期契約を前提として1回あたりのコストが安くなるように工夫されたものなので、そちらの方がお得になることがほとんどです。
長く通うことがあらかじめ分かっているのであれば、都度払いよりもお得なプランを選ぶ方がトータルでの支払い額を抑えることができます。
対応サロンやクリニックが少ない
一昔前は都度払いのサロンも多く見られたのですが、現在は月額制や回数制が主流になっており、都度払いに対応しているサロンやクリニックは少ないです。
都度払いがいいと思っても、どのサロンやクリニックでも使える方法ではありません。
結局どの支払方法がおすすめなの?
ここまで4つの支払方法を紹介しましたが、結局どの制度がいいのかよく分からなくなってしまう方もいますよね。
支払方法に関しては、自分が何を求めるか、どんな状況にあるかによって向き不向きが変わってきます。
4つの支払方法のメリット、デメリットを踏まえ、それぞれの制度に向いている人の特徴を以下にまとめました。ご自身を分析したうえで適切な制度を選ぶようにしましょう。
(回数制に向いている人)
- 総額費用を抑えたい人
- 予定がころころ変わりやすい人
- 最初にまとまったお金を用意できる人
- 脱毛の予算が決まっている人
(通い放題制が向いている人)
- 毛深い、毛量が多いなどで長く通うことが分かっている人
- また生えてきたときに保証してもらいたい人
- 支払方法を選びたい人
(月額制に向いている人)
- 時間があってこまめに通える人
- まとまったお金を用意できない人
- 収入が不安定だけど脱毛に通いたい人
- 月々の支払を一定にしたい人
(都度払い制が向いている人)
- 脱毛をお試し的に利用したい人
- 支払い方法を考えるのが面倒な人
最後に
いかがでしたか?今回は、「回数制」「通い放題制」「月額制」「都度払い制」の4つの支払方法についてメリット、デメリットを紹介しました。
ご自身が何を優先したいのかを押さえたたうで、どの支払方法を選ぶべきか検討してみましょう。