事務職の将来性について考える。困らないために今からしておくべきこと。
会社における事務の仕事は、ITの普及による業務の効率化によって、将来減っていくであろう仕事と言われています。
一般事務においては、特別に高度な知識や専門的なスキルが必要ではないため、会社の業績悪化によっては派遣社員やアルバイトにとって代わられたり、人員削減の対象となりやすい職種です。
そのため現在事務職の仕事に就いている人は、今から考えておくべきことや備えておくべきことがあります。
そこで今回は、将来困らないために、事務職の将来性と今のうちにしておくべきことについて考えたいと思います。
目次
経理会計や給与計算などの事務仕事は減少する
日々進化するパソコンやIT化の波に押されて、計算処理などの事務仕事は将来減少していくと言われています。
昔は給与や経費の計算をひとつひとつ手分けしてやっていましたが、パソコンの利用によって少数の人員でこなせるようになりました。
複雑な計算はコンピュータが最も得意とすることなので、パソコンに仕事をとって変わられた形になります。
人工知能の開発や普及によって、これからさらにIT化が進めば、今よりもっと少ない人数で仕事をこなすことができるようになります。
今はまだ、簡単な入力で仕事ができるようになって楽になったと感じているかもしれませんが、その余波は近い将来には事務職の激減という形で影響してきます。
事務系の仕事がなくなる理由
なぜ事務系の仕事がなくなると考えられているのでしょうか。それは事務の仕事の内容を考えてみればわかります。
事務仕事の大半は決められたルールと手順に沿って、ものごとを処理していくことです。
つまりその手順とパターンをコンピュータに覚えさせてしまえば、ひとつひとつ人間が処理する必要がなくなってしまうのです。
今後人工知能が発達していけば、多少のイレギュラーもコンピュータが判断して行えるようになるでしょう。
また受付業務に関しても変化の兆しが見えています。
大きな会社のサービス窓口に電話してみると、音声ガイダンスによって必要なサービスに誘導されることがめずらしくありません。
人間が対応しなくても、コンピュータが適切な部署へと電話を転送してくれるのです。
電話オペレートなどの受付業務は今後なくなっていく仕事であると社会学の研究からも指摘されています。
仕事がなくなっても困らないためにしておくべきこととは
事務職は特別な資格も必要なく、体力的にも負担が少ない仕事であり、特別な事情がないかぎりは休みも比較的とれることから人気の高い職種です。
ですが先に述べたように今後も安定して仕事があるとは限りません。
単純な処理で済む仕事ほど、いつ仕事がなくなってしまうかわからないのです。
では仕事がなくなってしまっても困らないように、いまからしておくべきことには何があるのでしょうか。
常に何ができるかを考える
明日、突然仕事がなくなる訳ではありません。
まずは今の仕事をしながら、常に自分の仕事が無くなったとしたら何ができるかを考えましょう。
視野を広く持って考えれば、単純な事務作業以外にもできる仕事が見えてきます。
例えば仕事がしやすいようにオフィスの中を整えてみるのはいかがでしょうか。
またより効率的に仕事ができるように、ワークフローを見直してみるのもいいかもしれません。
初めは些細なことでも、柔らかい頭でひとつひとつ考えていくうちに、自分の仕事の幅が広がっていくでしょう。
単純なルーチンワークにとらわれない、自由な発想で仕事をとらえる考え方が必要です。
事務以外のスキルや知識をつける
事務仕事以外のスキルや知識を磨いておくことも大切です。
将来的に今の仕事が無くなったとしても、別にできる仕事があれば職を失うリスクを減らすことができます。
例えばビジネスに関する英語力や、その他の外国語を学んでおくのもいいかもしれません。
IT化の流れに柔軟に対応できるように、今以上にパソコンを使いこなせるように知識を深めるのも有効でしょう。
これをやっておけば大丈夫という明確な答えはありませんが、自分の興味や可能性を踏まえて、今から少しづつでも勉強をしておくことが必要です。
今までの仕事の成果に固執しない
長いあいだ事務職を続けてきたのですから、今までの仕事の成果に自信を持っているという人もいるでしょう。
自分の仕事に誇りを持つのはよいことですが、それに固執してしまい、新しい仕事にチャレンジするのを避けてはいけません。
仕事の幅を広げていくためには、今までと違った仕事に積極的に参加していく姿勢が必要です。
仕事に対する柔軟な考えと、積極的に参加していく姿勢は、これからの仕事においてとても大切になってきます。
これからは人間力や創造性が大切
パソコンや機械の最も得意な作業は、明確なルールに従って一定の処理をしていくことです。
逆に新しいことを考え出したり、ケースによって柔軟に対応するのは、機械にとって苦手といっていいかもしれません。
人工知能やビッグデータの活用などが進んでいますが、クリエイティブな領域においてはまだまだ人間に一日の長があるようです。
また人脈を広く持っておくことも大切です。仕事のみの関係ではなく、幅広く人間関係を作っておけば、困ったときに助けを得られるかもしれません。
人脈を作るのに大切なのは、会話などのコミニュケーション能力や人間的な魅力、つまりは人間力です。
創造性と人間力を磨いておけば、いざ今の仕事が無くなった場合でも、十分対応できるでしょう。
他業種への転職を早めに検討する
事務職に固執しないのであれば、早めに他の職種への転職を検討することも間違いではありません。
営業の仕事であれば前述の人間力が必要とされる職種なので、事務職と比べて長く必要とされる仕事と思われます。
また創造性という面では企画の仕事もよいかもしれません。その他にも自分が興味や関心を持てる仕事を考えてみましょう。
新しい職域で新しいスキルを身につけるの時間がかかります。
仕事がなくなってから転職先を探すより、早めに新しい分野にチャレンジするのは将来に対しての備えとなります。
どのような仕事を探したらよいかわからないのであれば、転職エージェントを利用してみてください。
転職エージェントは豊富な求人情報を持っていますので、自分に合った新しい仕事を見つける手助けとなります。
自分の市場価値を知ろう
転職を考える際にまず必要なのは、社会における今の自分の市場価値を知ることです。
価値が高いときに転職するのが大切です。
場合によっては今の仕事を続けつつ、新しいスキルや知識を磨いてから転職するのがいいかもしれません。
転職エージェントでは、年収や適性などから、無料で自分の市場価値を判断することができます。
今の仕事に危機感を感じて転職を考えるなら、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
まずは前向きに転職を考えてみましょう。