いつ、どんなときにでも気軽に写真を撮ってしまうという人がいます。
家族、友人、恋人などにそのような人がいると、一緒にいる人は恥ずかしさや気まずさを感じるのではないでしょうか。
写真を撮りたがる人は自分だけで楽しみ、周りの人に迷惑をかけなければよいのですが、時と場合によっては周りの人に迷惑をかけてしまうこともあります。
そのような理由から、写真を撮る人にはあまりいいイメージがないという人が多いでしょう。
しかし、いいイメージを持たれにくいからといって写真を撮りたがる人が減るということでもないようです。周りからいいイメージを持たれなくても、それでも写真を撮りたいという心理があるようです。
今回は、写真を撮る人の心理と、写真を撮りたがる人への対応の仕方についてご説明します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
写真を撮る人の心理
写真を撮りたがる人にはどのような心理があるのでしょうか。一言に写真を撮るといっても、そこにはさまざまな理由があります。
SNSに上げたい
写真を撮る心理で一番多いのは「SNSに上げたい」というものでしょう。ツイッターやインスタグラムの流行によって「写真をSNSに上げる」という行為が一般的なものになってきました。
災害現場を撮って現状を知らせたい
SNSに上げる写真にもいろいろありますが、地震、火事、洪水などの災害現場を撮ってSNSに上げ、現状を知らせたいという正義感がある方もいます。
災害現場を撮ることで、その地域に住んでいない人でも被害の現状を正確に知ることができます。
テレビ局などが取材するよりも早く被害を知らせることができるため、このような写真を投稿する人は、使命感を持って撮影し、SNSに投稿している人が多いでしょう。
犯罪の証拠を撮りたい
犯罪があったときに許せないと思い写真を撮る人もいます。例えば痴漢をしている現場を目撃したときに、写真や動画を撮影して証拠として残そうとするというものです。
このような心掛けは正義感からだと言えるかもしれませんが、結局はSNSに投稿してしまうと「撮影をしている暇があったら助けろ」と批判されてしまいます。
それでもこのようなタイプの投稿が後を絶たないのは、正義感とともにこのような投稿をすることで自分が注目されたいという気持ちや、その犯人に対し自分の力で成敗したいという気持ちがあるのではないでしょうか。
面白い写真を撮って皆を笑わせたい
先に述べたように、使命感や正義感から災害現場や事件現場を撮影するという人もいますが、SNSに投稿する写真としてはもう一つネタ系の写真というものがあります。
街中で見つけた風変りな店や看板など、自分が面白いと思ったものを撮影しSNSに投稿するというものです。自分が見つけた面白いものを皆にも見せて笑わせたいという気持ちだと考えられます。
わざわざSNSに上げなくとも周りの友達に見せればよいのではと思う方もいるかもしれません。
しかし、SNSでは数万人からの反応が見込まれるため、誰かからの反応が欲しい場合にはSNSに上げる人が多いのです。
プライベートを公開したいから
インスタグラムを利用している人によくあるのが、自分のプライベートを公開したいというものです。
充実した休日やファッションなどをアピールするため、おしゃれなカフェ、レストラン、アミューズメントパークなどで楽しんでいる様子や、その日のコーディネートなどを撮影しているのです。
周りの人から認められたいという欲求を「承認欲求」といいますが、写真をインスタグラムに投稿し「いいね」をもらうことで承認欲求が満たされ、嬉しく感じる人は多いでしょう。
SNSは承認欲求が高い人にとってはぴったりのツールだと言えます。
思い出として記録に残しておきたいから
写真が嫌いな人は、デートや旅行などの大切な思い出はその場その場で記憶に焼き付けておけばいいと考えているでしょう。
しかし、写真を撮りたい派の人は思い出として形に残ることの方を重要視しています。あとで写真を見て「あのときは楽しかったな」と懐かしむことに喜びを覚えるタイプなのです。
写真が嫌いな人にとって、その場で楽しまなかったら意味がないと思うかもしれません。しかし、写真が好きな人は写真を撮りながら楽しんでいるので、好きにさせましょう。
恋人、友人、家族の写真を撮りたがる人も、このように大切な人の表情を記録に残すことを重要視しています。
いつも会う人の写真などいらないと思う人もいますが、寂しいときや辛いときなどに大切な人の写真を見返し、元気を出すタイプの人もいるのです。
また、日常の何気ない写真を撮りたがる人の意味がわからないと感じる人もいるかもしれません。しかし、一見何の意味もない写真でも、数年後、数十年後に振り返ればとても貴重な写真となるのです。
皆が撮っているから
SNSで上げるために写真を撮る人が多いとご説明しましたが、それに伴い「特に撮る必要性は感じないけれども、周りが撮っているから何となく撮っている」という人も増えてきたでしょう。
例えばかわいいカフェに行った際、周りの客が一生懸命撮影をしていたらどう思うでしょうか。
写真が嫌いな人は撮らないかもしれませんが、周りに流されやすい人は「自分も撮影しなければ浮いてしまうかもしれない」といった不安を感じるのではないでしょうか。
また、不安に思わないまでも「皆が撮っているのだからとりあえず撮っておくか」と感じ、深く考えずに写真を撮ってしまうという人もいると考えられます。
写真を撮ることが習慣化した人が増えたことにより、どのような目的で写真を撮るかを考えるより前に「とりあえず撮る」という人が増えたのではないでしょうか。
好きな人の写真が欲しいから
好きな人の写真が欲しいという心理は、誰かと付き合ったことがある人であれば多くの人が抱くものではないでしょうか。
会えないときでも写真を見れば寂しい気持ちがまぎれますし、好きな人との一瞬一瞬をできるだけたくさん形に残したいと思う人もいます。
恋人や夫・妻の写真を撮るのが趣味だという人もいるほどです。
恋人同士であれば堂々と写真を撮ればよいですが、片思いをしている人となるとそうはいきません。
好きな相手の写真面と向かって「あなたの写真がほしい」とは言えないのであくまで友達として大人数で写真を撮ったり、ツーショット写真を撮ったりするわけです。
また、親密な仲であれば密着してツーショット写真を撮れますし、また、あなた一人の写真も撮ることができるでしょう。
友達として接しながら写真を撮ることで、少しでも多くあなたとの接点を持ちたいという気持ちがあると考えられます。
付き合っているわけでもない人から理由もないのに頻繁に写真を撮られたら「何で撮るの?」と気になってくるものではないでしょうか。
そして写真を撮られる度にだんだん相手のことが気になってきてドキドキしてしまうという人もいるようです。
つまり、相手に意識してもらいたいというアプローチの一環として片思いをしている相手の写真を撮るという人もいるということです。
あなたの周りに、付き合ってもいないのにあなたの写真を撮りたがる人がいたら、あなたに片思いをしているかもしれません。
写真を撮りたい人との接し方は?
ここまで、写真を撮る人の心理についてご説明してきました。しかし、写真を撮ることが苦手だという人は、写真が好きな人の心理を知ったとしても相手を無条件に受け入れることはできないでしょう。
写真が苦手な人は、写真を撮りたい人に合わせて何でもかんでも我慢しなければならないということではありません。写真を撮りたい人とどのように接していけばよいかについてご説明します。
SNSに上げることで炎上するリスクを教える
SNSへ投稿することは、炎上してしまうリスクが常に伴います。この写真を投稿すると炎上してしまうのではと感じたときには、相手が写真を撮る前に注意し、写真を撮らせないようにしてあげましょう。
例えば、友人と電車に乗っているときに痴漢している人を目撃したとします。友人がSNSに投稿することで犯人をさらし上げるのが目的である場合には、炎上の可能性が高いと言えます。
例えば「被害者に配慮していない」「撮っている暇があったら助けろ」などの批判が起こることが想定されますし、炎上してしまうと投稿者の住所や通っている学校、務めている会社などが特定されてしまうケースもあります。
このようなリスクを教えてあげることで、安易に写真を撮りSNSに上げるということを未然に防ぎましょう。
盗撮などの迷惑行為になっていることを教える
周りのことを考えず、安易に写真を撮ることは迷惑行為になっていることが少なくありません。
例えば店、家、人、ペットなどを気軽に撮影する人がいます。しかし、物であれば持ち主、人であれば本人に撮影許可を撮っていないものは盗撮になってしまいます。
特に人を撮ってしまった場合には、芸能人ではなく一般人だったとしても、撮影をした状況によっては肖像権というものが発生してしまう可能性もあります。場合によっては気軽な撮影も違法行為となりかねないのです。
違法行為まで行かなくとも、写真を撮ることで周りの迷惑になってしまうということはあります。例えば、街中で突如立ち止まって写真を撮ると通行人とぶつかってしまう危険性があります。
また、周りのことを考えずに写真を撮ってしまい、たまたま通りすがりの人が写り込んでしまった際にはその場で写真の削除を要求されるというトラブルもあるのです。
深く考えず気軽に写真を撮ってしまう人には、このように具体的を出して周りの迷惑にならないように教えてあげましょう。
写真を撮るのは苦手だと伝える
恋人や友人同士などの関係性では写真を撮る機会は多いものです。写真が苦手な人にとっては、いくら好きな相手とだとしても写真を撮ることは苦痛に感じるでしょう。
しかし、写真が好きな人にとっては、相手が写真を撮ることが苦手だということを感じ取ることはなかなか難しいことです。
知り合ってから早めの段階のうちに、写真を撮るのが苦手だと相手に伝えるようにするのをおすすめします。
写真を撮るのが苦痛でも、できるだけ我慢をして相手に合わせるという方法もないとは言えません。
しかし、我慢の限界を迎えてから相手に伝えると、今まで嫌々写真を撮っていたということになりますので相手は傷ついてしまうことが考えられます。
本当にあなたのことが好きであればあなたの嫌がることはしないはずですので、まずは打ち明けることがよいでしょう。
もしそれで相手が怒るようであれば本当の恋人や友達だとは言えませんので、関係を見直すことをおすすめします。
ただし、自分の写真を撮ることを控えてもらうというのは正当なお願いだと言えますが、相手が周りに迷惑をかけない範囲で自撮りをしたり、風景を撮ったりすることまでやめさせる権限はありません。
相手にどの程度配慮をお願いするかについてはよく考えるようにしましょう。
撮影NGの場所で遊ぶ
遊びに行った先で相手が写真を撮ることがどうしても耐えられないという場合には、撮影禁止の場所に遊びに行くことがおすすめです。
最近は撮影OKのお店が多いものの、一方で少数ながら撮影禁止のお店もあります。
一緒にいる人が写真を撮ることがどうしても嫌だという場合には、そのようなお店を調べてそこに行けばよいのではないでしょうか。
お店のルールで撮影禁止と定められているのであれば、もしあなたの恋人や友人などがルールを無視して撮影をしてしまっても店員さんが注意してくれますのであなたの負担は少なくなり、その点で安心することができますね。
これまで撮影禁止のお店は少なくありませんでしたが、最近ではインスタグラムの流行などによって撮影を許可するように方針を変えるお店も出てきました。
しかし、飲食店などではまだ撮影禁止にしているところもありますので、粘り強く探してみてください。
お互いの価値観を大切に
今回は写真を撮る人の心理と、写真が好きな人への対処法についてご紹介しました。
写真が嫌いだという人にとって、写真を撮りたがる人は迷惑以外の何物でもないかもしれません。しかし、今回ご説明したように、写真を撮る人は全員が周りに迷惑をかけるわけではありません。
「あとで振り返りたい」「皆にも見せたい」という純粋な気持ちで写真を撮っている人もいますので、周りに迷惑をかけていない限りはその人のやりたいようにさせてあげるのがよいでしょう。
考え方が違うからと頑なに否定せず、お互いの価値観を尊重し合える関係性を作っていけたらよいですね。