腐女子の心理とは?BLにハマる人たちへの接し方をご紹介します。

「腐女子(ふじょし)」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。

「腐女子」とは、男性同士の恋愛を意味するボーイズラブ(BL)を愛する女性のことです。

以前は一部のオタクの人たちの間でしか使われていなかった言葉ですが、BLの存在が社会的に知られるようになってからは、一般人にも知られる言葉になりました。

腐女子ではない人から見ると、BLの何がいいのかよくわからないというのが正直な感想でしょう。

腐女子はいったいどのような心理で腐女子になったのか、想像もつかないという人も多いと思われます。

そこで今回は、腐女子の心理と腐女子に対する接し方についてご紹介します。腐女子に興味がある人、周りに腐女子がいて戸惑っているという方はぜひ参考にしてみてください。

腐女子の心理とは?

男性同士の恋愛にはまる腐女子には、どのような心理があるのでしょうか。

BL特有のストーリーが好き

腐女子がBLにはまる理由で多いのが、BL特有のストーリーがいいというものです。男性と男性の恋愛ではさまざまな試練がつきものになってきます。

例えば、男性を好きになったことによる葛藤、周りの偏見、親からの反対、子供が産めないなど、男女の恋愛よりも劇的で波乱万丈なのです。

BL作品ではさまざまな障害を乗り越え最終的に結ばれるというパターンが多いですが、結ばれれば心が満たされますし、結ばれなくても悲恋だったということでそれもまたキュンキュンしてしまう要素になります。

BL作品での波乱というものは男性同士の恋愛だからこそ起こる「切なさ」がたくさん盛り込まれており、腐女子にとってはそれがたまらないというわけです。

妄想することで現実から逃れたい

腐女子に限らず、妄想することが好きだという人は少なくないでしょう。

例えば「宝くじが当たったらどうしよう」「片思いをしている人と付き合えたらこんなことがしたい」「将来結婚したらこんな家庭を作りたい」といったようなことです。

このような妄想をする人は、現実から一時的に逃れたいという理由で妄想をしているということが多いと思われます。

腐女子の中にも、男性同士の恋愛を妄想することによって、現実のさまざまな問題から一時的に逃れたいという心理が働いている人もいます。

アニメや漫画には、「二次創作」といって作品のストーリーやキャラクターを借りて独自のストーリーを作るものがありますが、アニメや漫画が好きな腐女子はこのような二次創作活動も熱心に行っています。

学校や仕事が辛くても、プライベートで二次創作に没頭することによって精神的な安定が得られ、そのおかげで学校や仕事を頑張れるという人は少なくありません。

腐女子にとって妄想とは、ただ男性同士の恋愛を楽しむというだけではなく心の安定を得られる大切な趣味なのです。

好きな男性が女性と付き合ってほしくないから

男性アイドルでBL妄想をしている人に多いのが「自分が応援しているアイドルには女性と付き合ってほしくない」というものです。

アイドルファンは、自分が応援しているアイドルと自分が付き合えるとは思っていませんが、だからと言ってそのアイドルが女性と付き合っているかもしれないと想像すると辛くなってしまいます。

そのため、男性と付き合っているということにして「女性と付き合っているかもしれない」という不安を取り除こうとしているのです。

また、アニメや漫画でも、作品内で自分が好きな男性キャラが女性キャラに片思いをしていたり、女性キャラと付き合っていたりしていても「それはフェイクで、本当は他の男性キャラと付き合っている」というような設定にして二次創作をしている人もいます。

女性が嫌いだから

BL作品では登場人物は男性が多い傾向にあります。もちろん主役は男性ですし、主役が恋に落ちる相手も男性です。

その男性キャラが同性愛者である場合には過去の恋人も男性ということになります。

つまり、女性にとってはBLを読むことによって男性のみの社会を疑似体験できるという構造になっています。

現実世界において、女性社会に飽き飽きしている女性にとっては、女性特有の人間関係がない自分にとっての理想的な社会を疑似体験できるというのはかなり魅力的なことではないでしょうか。

BL内の男性社会は実際の男性社会とは違いますが、女性社会に疲れた人からすればフィクションで癒されたいという気持ちが大きいと思われますので、リアルかどうかは求めていないと思われます。

また、BL作品の全てではありませんが、中には男性キャラに心無いことを言ったり意地悪なことをしてきたりする女性キャラがいることもあります。

作品内でそのような悪役の女性が最終的に成敗される様子を見てスカッとするという人もいるでしょう。

現実の恋愛に興味がない

誤解されがちですが、腐女子だからといってモテないというわけではありません。

多くの腐女子は、妄想は妄想、現実は現実で分けており、現実では一般的な女性と何も変わらず自身の恋愛を楽しんでいます。彼氏がいる人もいますし、結婚している人も多いのです。

しかし、腐女子の中には一般的なイメージのように彼氏がいないという人も存在していることは確かです。

「モテないだけでは?」と思う方もいるかもしれませんが、そうではなくあえて彼氏を作らないという人もいます。

腐女子が彼氏を作らない理由としては「自分が恋愛をすることに興味がない」というものがあります。

例えば、アニメや漫画でBL妄想をしている腐女子は、自分の好きなキャラクターが恋愛をすることを妄想し、喜びを感じています。

腐女子ではない人からすれば、自分が恋愛をすることなく架空のキャラクターの恋愛妄想をしても寂しいだけだと思うかもしれませんが、そのような腐女子にとっては自分が恋愛をすることには全く興味がわかないので寂しくは感じないのです。

また、過去の恋愛がトラウマになったことから、現実での恋愛に恐怖心を抱き二次元の恋愛に癒されているという人もいます。

腐女子が彼氏を作らない事情はそれぞれですが、現実の恋愛には全く興味がないという人は少なくないと思われます。 

腐女子への接し方

ここまで腐女子の心理についてご紹介してきました。しかし、心理を知ったところで実際に腐女子と接する機会があった場合、どのように接すればわからない方が大半だと思われます。

次に、腐女子との接し方についてご紹介していきます。

偶然腐女子だと知ってしまった場合には、否定しない

もし、あなたの彼女、友人、家族などが腐女子であると偶然知ってしまった場合には、相手の趣味を否定せず知らなかったフリをするのがよいでしょう。

例えば彼女のスマホを勝手に見てしまったとか、勝手にクローゼットの中をのぞいてしまったなどで、本人が腐女子であることを隠しているにも関わらず知ってしまった場合には否定するのはよくありません。

腐女子は、相手が誰であってもBLをお勧めしてきたり、BL妄想を語ってきたりするものというイメージがある方もいると思われます。

しかし、腐女子の間では、腐女子ではない人に対してそのようにBLの話をすることはタブーとなっており、普通の腐女子は決して一般の方に向かってBLの話はしないのだそうです。

どんな趣味であっても、個人の趣味として時と場所などをわきまえて楽しんでいる分には、その人の自由ですので否定する権利はないと言えます。

彼女や妻が腐女子でもBL作品を捨ててはいけない

先ほど、腐女子の方を否定するのはよくないとご説明しました。

しかし、相手が彼女や妻となってくるとなかなか冷静ではいられず、人によっては彼女や妻が腐女子だとわかったときに相手が持っているBL作品を全部捨てさせようとしたり「全部捨てて腐女子をやめなければ別れる・離婚する」と宣言したりする人がいるようです。

どんな趣味だとしても他人の趣味を「気持ち悪い」と判断し集めているものを捨てさせるのは価値観の押しつけになってしまいます。

男女限らず、パートナーの趣味のものを勝手に売ったり捨てたりする人がいますが、場合によってはDVになったり損害賠償請求をされることになったりすることもあります。

何より、好きな人から自分の大切なものを否定されるのは傷つくことです。

理解できなくてもBL作品を捨てることは絶対にやめましょう。

BL趣味を押し付けられたら拒否しよう

先ほども述べたように、良識がある腐女子は一般人の方に対してBLの話をしません。一人で、もしくは腐女子同士で楽しむことがルールとなっています。

ですから、もしあなたが日常会話の中で腐女子からBL妄想を聞かされたり、BL妄想を一緒にしようと誘われたりして迷惑を被っているとすれば、その相手は良識がない人であるということになります。 

そのような場合には、相手に対して自分はBL妄想が好きではないことを伝えましょう。

先ほど「偶然相手が腐女子であることを知ってしまったらそのままにしておくべき」「パートナーのBL作品を捨ててはいけない」と説明しました。

しかし、それは相手がルールを守っている限りは相手の趣味を尊重しようということであり、相手があなたにBL趣味を押し付けてくる場合は話が違ってくるのです。

実際の人物に対するBL妄想は批判してよい

腐女子の間では、実在する人物へのBL妄想はタブーとなっています。例えばアイドルや俳優などの芸能人でBL妄想をしている人が少なくありませんが、これはしてはいけないことです。

他人が異性愛者か同性愛者かを勝手に決め、妄想をするということは相手に対して失礼なことになってしまいます。

芸能人ではなくとも、例えば職場の男性社員同士でBL妄想をして、他の女子社員に対して妄想を披露したり、同意を求めたりするといった腐女子もときどき見られます。

このようにマナーを逸脱した腐女子に対しては、実在の人物で妄想することはしてはいけないことだと厳しく批判することをおすすめします。

批判されたら相手は「差別をするな」というように言い返してくるかもしれませんが、ルールやマナーを守らなければならないというのはどのような趣味でも共通していることですので、堂々と注意するようにしましょう。

自分に置き換えて考えてみよう

腐女子の心理について解説してきました。

腐女子は自分だけで楽しむ分には趣味の範囲であり、他人がとやかく言うことではありません。

良識がある腐女子はルールを守って趣味を楽しんでいますので、そのような腐女子は自由にさせてあげましょう。

しかし、BLだけではなく他の趣味でも同じことですが、ルールを破って他人に迷惑をかけている場合には我慢せずに注意しても問題ありません。

ただ「迷惑」とはBL妄想を無理やり聞かされたなどのことであり「パートナーがBLを楽しんでいること自体が気持ち悪いから迷惑」といったものは自己中心的な考えになってしまいますのでやめましょう。

あなたも趣味があると思いますが、自分に置き換えたらわかりやすいかもしれません。

もしあなたが趣味を否定されたり、気持ち悪がられたりしたらどのような気持ちになるでしょうか。「自分が同じことを言われたら」ということを考えながら腐女子と接することがよいで

おすすめの記事