出生28日未満の赤ちゃんは、新生児と呼ばれます。
産まれたばかりの赤ちゃんを外に連れ出すのは良くないとされていますが、どのような点でいけないのでしょうか。
お出掛けをするとどんなリスクがあるのか、見ていきましょう。
新生児が外出するリスクとは
ウイルス感染の危険
赤ちゃんはお母さんからの免疫がある為、細菌やウイルス感染する事はないなどと言われる事もありますが、決してそんな事はありません。
逆に産まれたばかりは抵抗力も免疫力も少ない為、感染しやすい体になっています。
外の空気には、雑菌やウイルスが蔓延しているので、少しのお出掛けでも要注意です。
また、この頃は何も予防接種を打てない時期です。このような事から、生後1ヶ月まではお家で過ごす事をおすすめします。
体温の調節機能が備わっていない
産まれたばかりの赤ちゃんには、自分で体温を調節しにくい状態になっています。
この頃にお出掛けをすると、室温と外気温の差に対応仕切れず、赤ちゃんの体に負荷がかかってしまいます。
特に、鼻の粘膜は気温の変化で鼻水が出やすくなったり、逆に詰まったりする事があります。
それが原因となり、鼻水が中耳にいってしまい、中耳炎になってしまったり、鼻の奥に膿が詰まったままになり、副鼻腔炎になり兼ねない危険もあります。
新生児は外のあらゆる事が負担になる
大人には普段通りの事でも、産まれたばかりの赤ちゃんにとっては、あらゆる事が負担になります。
騒音、ダスト、直射日光など、新生児期は気を配らなければなりません。この頃の暮らし方は、できるだけ静かな落ち着いた場所、自宅で過ごす事が1番良いでしょう。
まだ首が座っていない
自分の首を支える事が出来てくるのが、大体生後3ヶ月を過ぎた頃からです。
なので、新生児のうちはまだ横抱きしかできません。長時間の横抱きやドライブも良くなく、揺さぶられ症候群になる可能性もあります。
新生児の体や機能はまだまだ安定していません。外に連れ回してしまったばかりに、体調の変化に気付かず、最悪気が付いた頃には息をしていない・・なんてケースも考えられなくも無いのです。
産後は体調が不安定
赤ちゃんだけではありません。出産という大仕事を終えたお母さんも、体力を消耗している時期です。
消耗しているにも関わらず、赤ちゃんの育児は毎日行う事になり、3時間おきの授乳やおむつ替、抱っこに終われ、まとまって睡眠をとる事が出来ず、寝不足が続きます。
この事から、あらゆる体の不調に繋がるので、自律神経の乱れや、ホルモンバランスの崩れから情緒不安定になったり、身体や心も敏感になっています。
また、産後1ヶ月から2ヶ月頃は産褥期といい、この期間は抵抗力も免疫力も下がっている為、新生児と同様に細菌やウイルス感染をしやすい体になっています。
このような事から、お母さん自身も育児をする以外は、出来るだけ安静にゆっくり過ごす事をおすすめしていますし、この時期をどう過ごしたかで、子宮の戻りや体調の回復をスムーズに促す事に繋がっていきます。
まとめ
産まれたばかりの赤ちゃんを人に会わせたくてたまらなくなるかもしれませんが、その時は、逆におうちに来てもらいましょう。赤ちゃんもお母さんも負担が減ります。
赤ちゃんとのお出掛けは、これからいつでも出来ます。1ヶ月健診を終えて、何も問題なければ徐々にお出掛けをしましょう。
予防接種も始まってくるので、外に出る機会はこれからたくさん出てきます。新生児のうちは無理をせず、お母さんの体調も回復させながら、ゆっくりと暮らしましょう。