わが子が目の前で痙攣を起こしたら!?考えただけでも恐怖と不安でパニックになりそうです。でも実は子供の熱性痙攣はわりとよくあることなのです。
誰にでも起こりうる熱性痙攣。いざという時に慌てないために、熱性痙攣とその対処法、繰り返す場合の対策についてご紹介します。
熱性痙攣とは
子供が発熱時に引き起こす痙攣のことです。生後6ヶ月くらいから5歳頃までの子供に見られ、38℃以上で起こると言われています。
はっきりとした原因は不明ですが、子供の脳は発達段階であるため、発熱によってエラーが起こると考えられています。
また、遺伝的要因もあると言われており、両親が幼少期に熱性痙攣を起こしている場合、そのお子さんも起こす可能性が高くなります。
ほとんどが1回のみで終わりますが、中には再発することも見られ、特に初発年齢が1歳未満の場合、その後も繰り返し起こす傾向があります。
熱性痙攣の症状
多くは意識がなくなるとともに全身を硬直させ、その後、手足を震わせる痙攣が見られます。目は斜め上を向いて固まり、唇が紫色に変化することもあります。
しかし、多くは数分間で、危険なものではありません。発熱後24時間に引き起こすことがほとんどです。
まれに痙攣が15分以上続くことや、1日に2回以上繰り返すことがありますが、この場合は注意が必要で、多くは入院が必要で経過観察をすることになります。
熱性痙攣の対処法
目の前で痙攣する姿を見ると、慌てて大声をかけたり抱き上げたくなりそうですが、それは厳禁です。
まずは呼吸がしやすいように横向きに寝かせ、痙攣後は嘔吐することが多いので、吐物が喉に詰まらないように注意します。
また、難しいことですが、なるべく落ち着いて痙攣の様子(左右対称か片側のみか)や時間を観察することも大事です。
その後は、念のため救急車を呼ぶか、かかりつけ医に診てもらうのが良いでしょう。
救急車については、自治体によって、子供の痙攣には100%対応するところもあれば、子供の痙攣くらいで救急車を呼ぶべきではないというところもあるようです。
しかし、単なる熱性痙攣ではなく他の重大な病気が潜んでいる可能性もあるので、痙攣がおさまっても安心せず、必ず早めに受診はすべきです。
熱性痙攣を繰り返す場合
熱性痙攣を繰り返すようになると、親御さんは子供の発熱の度に痙攣を起こすのではないかと心配になります。
保育園や幼稚園の入園前ならまだよいですが、入園後は自分の目が届かなくなり、不安が大きくなることでしょう。
実際に、公園や園庭で遊んでいる時に発熱して痙攣を起こし、怪我をしてしまった、という話を耳にすることもあります。
そんな場合は医師に相談して適切な処置をしましょう。痙攣を止める薬を処方してくれるなど必要かもしれません。