不登校生は卒業できるのか?小学校・中学校・高校・大学別に解説。

不登校が続くと、学校の先生に「このまま不登校が続くと卒業できませんよ」などと言われて不安に思ってしまう方もいるのではないでしょうか。

不登校が続けば本当に卒業できないのでしょうか?

今回は不登校生が不登校のまま卒業できるのか?について考えていきたいと思います。

不登校生の卒業については、小学校、中学校、高校のようの不登校生が通う学校によっても異なってきます。

それぞれについての卒業を考えていきましょう。

小学校は不登校でも卒業できるのか

冒頭でもお話した通り、不登校が続くと進級できない、卒業できないと学校から言われることもあります。

しかし小学校は義務教育のため、不登校の欠席日数が進級に影響することはありません。

不登校の期間が何日間あったとしても、卒業できるのです。

極端に言えば、入学以来一度も登校しなくても卒業できてしまいます。

これは公立小学校だけではなく、私立小学校でも同じことが言えます。

もちろん不登校の状況では学校と保護者間では様々な話合いが行われるでしょう。

学校からは学校に来るように提案や働きかけがあると思います。

しかし不登校のままであっても卒業できないということはありません。

小学校では留年や退学というシステムは存在しません。

むしろ卒業したくなくても卒業せざるを得ないのです。

中学校は不登校でも卒業できるのか

中学校も小学校と同じく義務教育です。

そのためこちらも不登校の欠席日数が卒業に影響することはありません。

たとえ3年間まったく学校に行かなかったとしても進級し、卒業できてしまいます。

もちろん卒業式を欠席しても卒業できます。

中学校でも小学校と同じく留年や退学もないので、自然と卒業という形になります。

高校は不登校でも卒業できるのか

続いて高校の場合はどうでしょう。

小学校や中学校とは違い、高校では不登校を続けていていると卒業できない場合が出てきます。

高校では単位が足らない場合は進級することができず、留年となってしまうからです。

高校によっては補講や別課題、別室登校でも単位が取れる場合もあります。

しかし、出席日数や単位が足らないと留年となる前に退学を進められる場合もあります。

この場合は、退学や編入、転校など、このまま学校に在籍したいのか他の道を進みたいのかを子どもと良く話し合って決定していくことが必要です。

大学は不登校でも卒業できるのか

大学も基本的には任意教育のため、欠席を繰り返している場合単位が取得できず留年となります。

そして留年が続けば退学となる場合もあります。

そして大学生ともなると親元から離れて通学している場合も多く、留年や退学などについての大学側との話合いも本人が行うことになります。

よい会社に入社するために大学や良い大学へ進学してほしいという親の思いと、周りの子がみんな進学するからという理由でとりあえず進学する学生も少なくありません。

しかし、実際に大学に進学してみると社会にでる不安うや自分が何をしたいのかを模索するうちに大学に意味を見いだせず不登校になってしまう場合もあります。

そんな時は自分自身で答えを見つける必要があります。

親の思いより自分の意思で生き方を見つけるのです。

出席日数は卒業とは関係ない

ここまで不登校生が卒業できるのかについて考えてきました。

このように、義務教育中の小学校、中学校では出席日数に関わらず卒業をすることができます。

「このままでは卒業できませんよ」という教師の言葉は一見不登校生を心配している言葉のように受け取れます。

しかし実際は「不登校生を学校に登校させる」という学校側の目的のためだけの言葉であり、真実ではありません。

もしこのようなことを言われても鵜呑みにせず、しっかりと反論しましょう。

まず、親がちゃんと知ることが大切です。

そしてただ学校へ子どもを行かせることだけを目的にするのではなく、子どもの気持ちと状態をしっかりと見極めた対応をする必要があります。

一方、高校や大学になると不登校では卒業できなくなるケースが多いと言えるでしょう。

高校や大学などは出席日数とは直接関係ないですが、出席しない場合単位を取得できない場合があるからです。

学ぶ気持ちがあるのか、このまま在籍することに子どもが向き合えるのかどうかしっかり考えさせる必要があります。

本人の気持ちが大事

不登校生は卒業できのか?について考えてきましたが、いかがでしたか?

不登校生にとって、卒業のために学校に行くというだけでは問題は解決しません。

まずは不登校生自身がどうしたいかを一番に考えましょう。

親が良いと思うことを無理に勧めても良い方向には進みません。

親がああしろ、こうしろと指示してしまえば、子どもは余計に反発するでしょう。

じっくりと子どもの気持ちを聞き、親や学校と話し合う機会を持ちましょう。

そして子ども自身に選ばせる、決めさせること大切です。

気になるのは卒業ではなく卒業後

不登校生が心配すべきことは、「卒業できるのか」ではなく「卒業したあとどうするのか?」ではないでしょうか。

小学校、中学校の場合は不登校でも卒業はできますが、その後の進学には影響するでしょう。

不登校生を積極的に受け入れている学校や、フリースクール、通信制高校などと選択肢は通常よりかなり狭められてきます。

早い段階で、卒業後の進路に関して子どもと話し合いましょう。

しかし不登校であっても、卒業後の道は一つではありません。

進学の種類も、就職、留学など、自らが望めばたくさんの道が開けていることを教えてあげましょう。

勉強がしたいのか、専門的な技術を学びたいのか、または社会に出て働きたいのか、様々な人生があるのです。

そのどれを選んでも遅すぎることも、間違いもありません。

子どもが自ら出す答えを信じてあげましょう。

選択肢を与え、考える時間をたっぷりとることで、焦らずじっくりと自分の気持ちと向き合ってから決めることができるのです。

親自身も目先の不登校にだけ目を向けるのではなく、子どもの将来はちゃんと開けていると子どもを信じて見守るようにしましょう。

前向きに準備して、子どもの気持ちが回復するのを待ってあげましょう。

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