子どもの不登校は年々数を増やしています。
そんな中で子どもが不登校になった時、母親や家族だけで問題を解決しようと思っても行き詰まってしまうことがあります。
では、子どもの不登校を一体どこに相談すればいいのでしょうか?
不登校の相談をする方法、相談窓口はたくさんあります。
まずは身近なところから色々な人に相談して意見を聞くのも一つの解決策かもしれません。
相談窓口で子どもの状態や現状を説明していると正直ぐったりと疲れてしまいます。
学校に行けてない現実と、先が見えない不安がはっきりと具体化され家族は余計に心配が大きくなるかもしれません。
しかし、周りに相談することで専門的な話や子どもの心理、子どもを取り巻く環境について新たな発見があり、家庭での問題点にも気づくきっかけになる場合もあります。
子どもが不登校なんて、あまり大きな声では言いたくありませんよね。
しかし、不登校生を家に隠していても一向に解決はしません。
親や家族が前向きに不登校生と向き合うことが回復への第一歩ではないでしょうか。
前向きに向き合うためには不登校について他者に相談することは大切です。
今回はそんな不登校生の相談ができる場所についてまとめています。
目次
学校
子どもが不登校になって一番最初に関わるのは学校関係者ですよね。
担任の先生、部活の顧問、教頭先生、生徒指導の先生など、何人か子どもと関わっている先生に話がきけるといいでしょう。
そして家での様子や学校に行っていたときの様子などを詳しくきいてみましょう。
人間関係で悩んでいた、トラブルがあったなど、学校の先生が把握していないことも多いですが、何かヒントが分かる場合もあります。
また仲の良い友達がいる場合は、友達にも話を聞いてみるといいですね。
友達ならば子どもの気持ちの変化に気づいているかもしれません。
スクールカウンセラー(SC)
学校に定期的に訪問しているスクールカウンセラーを利用するのもいいでしょう。
スクールカウンセラーは臨床心理士の資格を持っており、今まで数々の生徒を見てきていることから、どんなことで子どもがつまづいているのかに気づける場合があります。
また、学校の先生の性格や特徴を把握していることも多いので、不登校に限らず学校に関する色々なことを相談することができます。
学校への要望として、こうしてほしいと親が直接お願いするのは「こんなこと言っていいのだろうか?」「モンスターペアレントだと思われないだろうか?」と気になることがあります。
しかし、スクールカウンセラーなどが「専門的観点から見て子どもに必要な対応」とすれば、親は学校に頼みやすい場合もあります。
教育支援センター
教育支援センタ−(適応指導教室)は不登校生徒の集団生活への適応、情緒の安定、基礎学力の補充、基本的生活習慣の改善のための相談を行い、不登校生の社会的自立を支援することを目的としています。
日本の教育制度そのものに馴染めず不登校になっている場合などは教育支援センターに相談してみるといいでしょう。
教育支援センターは全国の約6割の市町村に設置されており、小学生から高校生まで幅広く受け入れています。
在籍学校と連携を取りながらカウンセリングや学習支援を行っています。
また、在籍学校の校長の許可がおりれば「出席扱い」になるというのも大きなメリットですね。
ひきこもり地域支援センター
ひきこもり地域支援センターは労働省が運営する相談窓口です。
相談は社会福祉士、精神保健福祉士、臨床心理士などのひきこもり支援コーディネーターが行います。
ひきこもりの長期化や高齢化を問題視し、本人や家族からの相談に継続的な訪問支援などを行っています。
不登校支援センター
不登校支援センターは一般財団法人が運営する子どもの不登校の克服、進学などをサポートしてくれる機関です。
13万件以上のカウンセリング実績と臨床データを元に的確な復学計画を行います。
発達障害者支援センター
発達障害に関する相談を受け付けています。
発達障害のお子さんは発達の凸凹が大きいため学校に馴染めず不登校になってしまうことも多くあります。
そんなお子さんは発達障害の知識から不登校の要因を探しだしていくことが解決につながるかもしれません。
不登校以外にも発達障害についての相談を受け付けているので、相談しておくことで長期的に子供の発達に役立つ情報が得られる機関かもしれません。
児童相談所
児童相談所は児童福祉法に基づき各都道府県に設置された児童福祉の専門機関です。
17歳までの児童の相談を行っており、相談内容は育成相談(不登校、性格、行動)などから養護相談、保険相談、心身障害相談など多岐にわたります。
行政職員に加え、医師、児童心理士、児童福祉士などの専門職員がいます。
不登校生の親の会
全国には同じように子どもの不登校に悩む親たちがいます。
そこで同じ悩みを持つ親同士で交流し支え合うことを目的として発足されたのがNPO法人「登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク」です。
このネットワークの一つが「全国親の会」です。
不登校の子どもを持つ保護者が同じ悩みを持つ者同士、悩みを話合ったり、情報交換をしたり、経験談を聞いたりすることで親の精神的負担を少しでも軽くしようというものです。
実際に参加した保護者からは「心強い」「親が変わったことで子どもにも変化があった」「親友ができた」という声もあがっています。
不登校の親の心配ごとと言えば、不登校の生の勉強方法、不登校生を受け入れているフリースクールの情報、進学や就職に向けての情報などです。
そんな不登校に関する情報を共有できるのが一番のメリットではないでしょうか。
子どものための相談窓口も
ここまで子どもが不登校になった際の相談窓口について紹介してきました。
しかし不登校生本人が、今の学校に行けない状態に悩んでいて誰にも相談できないときはどうすればいいのでしょうか。
そんな時に知っておいてほしいフリーダイヤルを次に紹介します。
親や学校の先生に打ち明けられない悩みを抱えている時に利用しましょう。
また、こんな窓口もあるんだよと、親が教えておいてあげることも大切かもしれません。
24時間子供SOSダイヤル
0120−078−310
文部科学省が運営している子どものための相談窓口です。
相談には教育委員会の相談機関の人が対応してくれます。
相談には名前や連絡先をいう必要がなく、休日も含め24時間対応しているのでいつでも相談出来る安心感があります。
子どもの人権110番
0120−007−110
法務省が運営している子どものための相談窓口です。
相談には法務局・地方法務局の職員か大人のボランティアが対応してくれます。
名前や連絡先を言う必要がなく、メールでの相談も受け付けています。
チャイルドライン
0120−997−777
チャイルドラインはNPO団体が運営している18歳の子どものための相談窓口です。
相談には大人のボランティアが対応しています。
相談の際に名前や連絡先をいう必要もないので安心して電話をすることができます。
また電話をするのも気が重いという場合は無料チャットも用意されており、1対1で相談できるので気軽に相談することができます。
不登校生を家庭で抱え込まないことが大切
不登校生に関する相談窓口について紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
子どもが不登校になると、親は目の前の学校に行けない子どもの姿に不安や焦りが大きくなります。
しかしそんな時こそ、周りの様々な機関や支援を利用して視野を大きく持ち、子どもに最適の道を見失わないようにしたいですね。
不登校の問題は家族だけで抱え込んで悩んでも解決しません。
様々な視点から子どもに向き合い、これらの機関を賢く利用して不登校からの回復につなげてほしいと思います。