子どもが不登校になった場合、原因が母親にあるのではないか?と思ってしまうお母さんや保護者の方もいるのではないでしょうか。
一番近くで子どもと関わってきただけに、母親は自分を責め自信をなくしてしまいがちです。
しかし母親が原因が自分にあると落ちこんでいても、子どもの不登校は改善しません。
母親が責任を抱え込むことが重要ではなく、もし改善すべき点があるのなら見直し、子どもとの関わりを良い方向に持っていきくことです。
この記事では、子どもの不登校の原因に母親のどんな接し方が関わってくるのか考えながら、改善策を見ていきましょう。
もちろん、不登校の母親に以下のすべてが当てはまるわけではありません。
しかし当てはまる特徴を知ることで課題が見つかる場合もあるのでぜひ前向きに確認していきましょう。
目次
母親が理論的
不登校の子の母親には理論的な方が多いです。
物事を理論的に捉え、子どもを裁く傾向にあります。
正しいか間違っているか、白黒はっきりつけることが得意で、子どもへの態度もそのようになりがちです。
母親は常に戦闘態勢なので心は落ち着かず、子どもに対しても断定的に意見を押しつけることがあります。
そのため子どもも心を閉ざし、不登校が悪化してしまうのです。
理論的な母親であるという自覚のある方は、ぜひ気持ちをゆったりと持つことを心がけてください。
人生には無駄な時間も必要です。
子どもの遊びも無駄なように見えて、大切な発達のための行動です。
一見無駄だと思われる時間に身をおいてみるのもいいでしょう。
ただぼうっと空を眺めたり、森林を散歩したり、ドライブしたりなんでもかまいません。
親が凝り固まった思考をゆるめることで子どもが学校に行けるようなるケースはよくあります。
母親が批判的・支配的
そして物事に対して批判的、子どもに対しての愛情が強いがために支配的になったりする母親もいます。
子どもはそれを愛情と受け取れず、威圧的に感じ苦しむことになるでしょう。
批判的、支配的傾向に心当たりのある方は、まず子どもの言葉に耳を傾けることからはじめてみましょう。
自分の意見に反することを子どもが思っていても、ありのまま受け止めてあげてください。
子どもは支配しようとすればするほど、体も心も離れていきます。
そもそも人は支配できるものではなりません。
子ども一人一人の考え方や思いにじっくり耳を傾けましょう。
たとえそれば間違っていると思うような内容でも、改めるのではなく、ただ聞いてあげましょう。
母親が効率的・せっかち
せっかちだったり効率重視の母親もいます。
無駄な時間がもったいない、というタイプです。
このような方は子どもの行動を待つことができず、イライラしてしまいます。
もっと効率的にできないのか?とお子さんをせき立ててしまうのです。
効率性を重視するのは悪いことではありません。
しかし度が過ぎると子どもに過度のプレッシャーを与えてしまい、不登校に発展しまうケースもあります。
自分と子どもの間には時差があるということを理解しましょう。
それぞれの時間はそれぞれのペースで流れているものです。
効率ばかりを重視して大切な家族のバランスを見失っていませんか?
母親が短期・いつもイライラしている
いつも日常のささいな事でイライラしている方がいます。
小さなことでも腹がたってしまい、大きなイライラが爆発してしまうようなタイプです。
このような母親の場合は、子どもに対しても同じような態度を取ってしまい、日常の中で不満をぶつけている可能性があります。
そんな状態では子どもは心を開くことはできませんし、心が休まることもありません。
子どもも親にイライラされることが面倒くさくなり、自然と距離を置くようになるでしょう。
その結果、学校での困りごとや悩みを相談することができず、学校に行けなくなるのです。
そんなイライラ体質の母親は早急に気持ちの持ち方をリセットする必要があります。
まずは自分のイライラする状況を書き出し、傾向を把握します。
そして自分の枠に当てはめすぎていないかよく考えてください。
自分の枠を取り払ってしまえば、そんなに気にすることでもないということがわかるでしょう。
そんな風に一つづつイライラする状況を回避し、イライラしない体質に体を慣れさせていくのです。
母親が不安感を持っている
人生に対して不安感を持っている母親も多いです。
その不安感が大きいため、保険、貯蓄、健康管理などさまざまな努力を重ねています。
もちろんその行為が問題なわけではありません。
不安を払拭する行動が行きすぎることが問題なのです。
そんな不安が子どもに窮屈さを持たせ、不安を伝染させてしまうのです。
人生のリスクをゼロにすることはできるでしょうか?
できませんよね。
人生とはリスクがつきもので、色々な可能性を秘めているものです。
良いことも、悪いこともどちらも。
なので過剰に不安を抱えすぎず、「人生とはそんなもの」というふうに気楽に構えてみましょう。
そうすることで肩の力が抜けお母さん自身も楽になるかもしれません。
そんな心の安定が子どもにも伝わっていきます。
母親が学歴に劣等感を持っている
学歴に劣等感を持っている母親は子どもを通してどの劣等感を克服しようとします。
一般的に見ると高学歴と言われる母親の中でもそんな劣等感を持っている方はいます。
母親は自分以上に優秀な子どもを育て、幸せな人生を送ってほしいと過度な期待を注ぎすぎるのです。
子どもはどの期待が大きなプレッシャーとなり、不登校になります。
子どもは子どもの人生を生きています。
自分を投影するのはやめましょう。
母親がネガティブすぎる
ネガティブな母親と暮らしていても力が沸きませんよね。
子どもに対する考えもネガティブなので、子どもも前向きな気持ちになれず自己肯定をすることができません。
「自分なんてなんの意味もないんだ」そんな風に思ってしまうかもしれません。
不安を抱えている母親と似ていますが、ネガティブすぎる方は思考のクセがネガティブ方向に向いているので、そのクセを直す必要があります。
母親がポジティブすぎる
母親がネガティブすぎても問題ですが、反対にポジティブすぎてもうまくいきません。
ポジティブすぎる母親の場合、「自分は必ず子どもを学校に行かせることができる」という自信があります。
そのため専門家のいうことを謙虚に受け止めず、我が道を進みます。
結果的に間違ったサポートを行い、子どもの不登校が悪化してしまうのです。
また不登校への危機感がないため、不登校になった時に混乱してしまうタイプもあります。
さらにポジティブに捉え、子どもを見守っているといいながら何も手立てを行わない場合もあります。
なにもサポートをせず、子どもが一人で悩み苦しみ、不登校が悪化することになります。
この場合問題なのは過剰なポジティブということです。
適度にポジティブな分には問題ありません。
自分だけの考えにとらわれすぎず、柔軟な思考を持ちながら前向きに不登校生と向き合っていくことが理想です。
母親に多い職業は教師
教師の方は思考が固いことが多い、なかなか自分考えを変えられません。
特に教育に対してはプロという意識が働きます。
そのため子どもへの接し方にはなかなか他者の意見を取り入れられなかったり柔軟に対応することができないのです。
教師といえど、我が子に対しては一人の母親です。
自分の関わってきた生徒と比べるだけでなく、子ども自身の心に耳を傾け寄り添ってあげることが大切です。
母親は子育ての責任者ではない
このように不登校の原因に関係のある母親のタイプについて紹介しましたが、いかがでしたか?
もちろん今回紹介した特徴のすべてが当てはまるから不登校になると断言するわけではありません。
ただすべてに共通するのは「子どもを追い詰めている家庭環境」であるということです。
母親はそんな特性とリスクをしっかりと把握し、子どもが不登校にならないように、子どもが不登校になったとき対応できるように、改善できる点に注目していきたいですね。
そして忘れてはいけないのは、母親が子育ての責任者ではないということです。
母親一人が悩むのではなく、色々な人の意見や力、手を借りて試行錯誤しながら、子どもが一番笑顔でいられる環境を作っていくことが大切です。
母親は専門家や子育て経験者、周囲の様々な人の話を聞き、視野を広く持ちましょう。
そして不登校生と向きあうだけでなく、時に気分転換をして自分の好きなことをしたり、自分自身と向き合う時間をつくりましょう。
子ども以外に目を向けると、今まで見えなかったことに気づける場合もあります。
そんな母親の意識やサポートが不登校の改善につながるのではないでしょうか。