人材派遣会社と聞くと、派遣社員が登録して働いているというイメージが強いですよね。
ですが、人材派遣をサポートしてくれる人がいることを忘れてはいけません。
この人たちは人材コーディネーターや派遣コーディネーターと呼ばれ、人材派遣会社の正社員として働いています。
正社員ですから、派遣社員と比べて安定しており、働き続けるのであれば将来的にも安定しているでしょう。
しかし、その仕事は非常に大変で、精神的な負担も大きいのが事実です。
そのため離職率も高くなっています。
そんな人材コーディネーターの仕事の実態を見てみましょう。
目次
人材コーディネーターのきつい現状
人材コーディネータの主な仕事は、派遣先に最適な人材を派遣させることです。
派遣先と派遣スタッフ両方からの苦情に対応
ですが、その派遣先と派遣スタッフがうまくいかないことが多く、その度にクレーム処理や苦情に対する相談をしていかなければなりません。
派遣先からはスタッフの質が悪いといったクレーム、派遣スタッフからは派遣先に対する苦情、両者の対応の板挟みにあえば、ストレスは相当なものです。
もちろん、通常の業務と並行しながらのクレーム処理ですから、仕事が忙しいのも納得です。
非常識な人が登録に来ることもある
派遣は、長期や短期、単発の仕事など、様々な種類があります。
そのためなるべく多くの人材を確保しておく必要があり、その結果、登録に来た人はだいたい合格させることになります。
質より量となってくると、労働者として質の悪い人に会う機会も当然増えてきます。
入社初日から来ない、責任感がないといったことは当たり前で、中にはお酒を飲んで面接に来るといった非常識な人もいます。
このような人に対応するのは、相当なストレスとなるでしょう。
クライアントの急な依頼に応えるために奔走
人材を派遣する方法は、派遣スタッフからの希望で企業を紹介する以外にも、派遣先からの依頼で登録者に連絡を取って人材を確保するという形があります。
中には「明日から10人確保してほしい」と夕方に連絡してくるクライアントもいて、急な依頼に奔走することもあります。
しかし、急な依頼ですから人材確保が間に合わないこともあります。
そのような場合、人材コーディネーターが派遣先に行き仕事を行うということもあるのです。
工場での肉体労働、イベントの着ぐるみの仕事など、自分が派遣スタッフの代わりとなって様々な仕事をしなければなりません。
本来とは違う業務を行うのは、心身ともに負担が大きいでしょう。
残業が多く定時退社はできない
人材コーディネーターは、定時で帰れることはほぼありません。
なぜなら、仕事が終わる夕方以降に業務が集中するからです。
派遣登録をしている人は、日中働いていることが多く、連絡が取れるのは夜です。
また、派遣スタッフとして勤務している人も同様なので、勤務が終わった夕方から相談や連絡を行うことになります。
さらに、クライアントからの依頼があれば、翌日以降の人材確保のために夜遅くまで登録者に電話をするということもあります。
このように、その日の仕事に対するスタッフへのフォローに加え、翌日以降の人材確保を合わせて行うことになり、夕方以降は激務となります。
仕事をしている人のための仕事という特殊な業務のため、残業が多くなってしまうのです。
休日出勤もあり負担はさらに増
人材コーディネーターは、休日出勤を余儀なくされることもあります。
これは、派遣先の業種によって休日が異なることが理由です。
一般企業は土日休みですが、サービス業は平日休みですよね。
ですから、たとえ人材コーディネーターが土日休みだとしても、担当であれば休日出勤してフォローを行うこともあります。
平日の残業に加えて休みも取りづらいとなれば、心身ともに負担はかなり大きくなるでしょう。
人材コーディネーターの仕事がきつくなったら早めの転職を
企業と人を繋ぐという意味でやりがいのある人材コーディネーターですが、その仕事は激務です。
クレーム処理などのストレス、残業や休日出勤による肉体的な疲労、負担は計り知れません。
心身ともに疲れてしまえば、精神疾患に陥ったり、最悪の場合突然死してしまうといったリスクも抱えることになります。
そうなる前に、転職を考えてみてはいかがでしょうか。
どんなにやりがいのある仕事でも、自分自身の体や心を壊してしまっては意味がありません。
また、今後派遣という働き方がどうなっていくのかは不透明な部分もあり、将来を考えた時により安定した仕事に就くことも重要でしょう。
自分自身を守っていくために、なるべく早く動き出しましょう。
転職エージェントを利用して転職活動を
人材コーディネーターが転職支援を受ける必要はないのではないかと思う人もいるでしょう。
しかし、仕事を探す側に立ってみると、うまくいかないことが必ず出てきます。
もし全く別の業種に転職するのであれば、今までの経験を活かすことができるとも限りませんから、ますます転職活動は難しくなります。
ですから、たとえ人材派遣のプロと言えども、転職支援のプロのサポートは受ける方がおすすめなのです。
転職エージェントであれば、ハローワークや求人誌よりも豊富に求人を取り扱っています。
また、面接の日程調整や条件交渉など面倒なことも代わりに行ってくれるため、非常に効率的です。
残業や休日出勤で忙しい人材コーディネーターでも、これなら転職活動を無理なく進めていけます。
人材コーディネーターの仕事がつらくなったら
派遣会社の人材コーディネーターは、心身ともにきつく大変な仕事だということがおわかりいただけましたか。
将来も不安で、長く続けていくのは厳しい仕事だと言えるでしょう。
体や心を壊してしまってからでは遅いです。
つらいと感じた今こそ、転職に向けて動き出すべきタイミングです。
