ピアノ初心者のための運指の練習方法。おすすめの教本や練習曲も紹介

ピアノを弾いていた時、思うように指が動かない。

速弾きをしようとしたら指がからまってしまう。

そんな経験をしたことはありませんか?

ピアノをスムーズに弾くためにはピアノの運指を意識した練習をすることが必要不可欠です。

ピアノの運指を身に着けるためにはどんなことをすればいいのか……。

そこで今回はピアノの運指についてご説明します。

ピアノの運指とは

運指とは「楽器を弾くための指の動かし方」です。

そのため、ピアノの運指とは「ピアノをスムーズに弾くための指の動かし方」になります。

ピアノを弾くとき、好きなように指を動かしてもいいのでは?

と思うかもしれません。

ピアノの上級者は自分が動かしやすいようにピアノを弾くこともあります。

けれど、それはピアノを基本の運指で弾いたことがあるから出来ることです。

ピアノを弾きなれていない人や、ピアノを弾き始めて間もないひとは正しい運指でピアノを弾くことが大切です。

ピアノの運指が必要な理由

ピアノを弾くとき、使う指の順番を守らなくても弾くことができます。

そうすると、別に運指なんて守らなくてもいいと思いますよね。

それならばなぜピアノを弾くときに運指が必要になるのでしょうか。

レガート奏法を弾くために必要

ピアノの演奏を聴いたとき、フレーズの音がなめらかにつながっていく演奏を聞いたことはありませんか?

フレーズなめらかに弾くことをレガート奏法といいます。

この演奏をするときに、運指はとても大切なものになります。

レガート奏法では一音一音を途切れずに弾かなければならないため、スムーズに指を動かさなければなりません。

そのために運指が必要になってきます。

もし、ピアノのなめらかなフレーズを聞いているときに音がブツッブツッと切れてしまったら聞いていて変な気持ちになりますよね。

より美しい表現をするために、ピアノの運指の基本を練習することは必要なのです。

スケールを弾くために必要

音階を階段を昇ったり降りたりするように順番に一音ずつ弾くことをスケールといいます。

スケールをスムーズに弾くためには適切な運指が必要不可欠です。

高速でスケールを弾く場合、運指が上手くいかないと途中でつっかえてしまう可能性があります。

上級の曲になるとスケールが必要とされる曲が多くなります。

スケールをスムーズに弾くためにもピアノの運指は大切です。

連続オクターブを弾くために必要

ピアノの運指に苦手意識がなくなると、連続オクターブが弾きやすくなります。

オクターブを連続で弾くとき、親指と小指だけで弾いてもいいのですがとても疲れます。

連続オクターブをなめらかに弾くためにも運指は欠かせません。

そのため、連続でオクターブを弾くときは小指だけでなく薬指や中指も効率よく使ってスムーズに弾くことが大切です。

連続オクターブを弾くときに、小指・薬指・中指を使うためには慣れが必要になります。

意識をしていないと小指だけを使って弾きがちになってしまうので、必ず小指・薬指・中指を意識して運指の練習をしましょう。

ピアノの運指の基本・指番号とは

「指番号」という言葉を聞いたことはありませんか?

聞いたことがないという方も、これから必ず出会う言葉なのでご安心ください。

指番号というのは、鍵盤を押さえるときにどの指を使って押さえるかを示したものです。

譜面上の音符に番号が書かれています。

  • 1→親指
  • 2→人差し指
  • 3→中指
  • 4→薬指
  • 5→小指

上記が基本の指番号です。

ピアノの運指のためには初めは指番号を守って弾くことが大切です。

簡単に覚えられるので、ぜひ覚えてくださいね。

ピアノの運指の練習方法

ピアノの運指は慣れないうちは弾きにくく感じるかもしれません。

けれど、慣れてくるとスムーズに動かすことが出来るようになります。

ここではピアノの運指の練習方法について紹介します。

指番号を守る

ピアノの運指の基本は楽譜に書かれた指番号を守ることです。

指番号を守るだけなら簡単。

と思うかもしれません。

実は、慣れないうちは指番号通りに弾くというのはとても弾きにくいものです。

動かしやすい指は個人差があるので、指定された指番号ではなく弾きやすい指で弾きたくなります。

けれど楽譜の指番号は、よりよい運指のために研究を重ねてつけられています。

そのため、ピアノをスムーズに弾くためにも指番号を守って弾きましょう。

親指を軸に手首を回転させる練習をする

ピアノの運指のために親指を軸に手首を回転させて弾く練習をしましょう。

この動かし方幅広い音階のフレーズを弾いたり複雑な旋律を奏でるときによく使われます。

有名な作曲家のピアノ曲を弾きたい人は、この運指の練習は必要不可欠です。

有名な作曲家のピアノ曲は幅広い音階を弾いたり複雑な旋律を弾く曲が多いからです。

親指を軸に手首を回転させる動きは初めはスムーズに動かないので慣れが必要です。

教本を使ったり曲のパートを抜き出すなどして練習しましょう。

教本を使って練習する

ピアノの運指を練習するためには教本を使うのが一番効率的です。

ピアノの教本はピアノを弾くための技術を学ぶものなので、運指が練習できるものが多いからです。

教本のいいところはピアノに精通している人が作っているところです。

教本は苦手という人も多いかもしれません。

けれど、運指を自分のものにするためには正しいトレーニングをすることが一番です。

よりよい演奏のためにも、教本に取り組むことをおススメします。

ピアノの運指におススメの教本

ピアノの運指のために教本に取り組むことはとても効率的です。

けれど、教本にも色んな種類があって迷ってしまいますよね。

ここでは運指のトレーニングにおススメの教本を紹介します。

ハノン教本

ハノン教本はとても有名な指のトレーニングの教本です。

音符に指番号がついているので楽譜に書いてある通りに弾けば自然と運指が身につきます。

本格的に練習するための標準版、大人や子供向けに編集されたものなど様々なレベルのものが出版されています。

自分に合ったものを探して練習に取り入れてみてください。

スケール練習を目的にした教本

スケール練習を目的にした教本は、親指を軸に手首を回転させる技術の習得におススメです。

スケールを弾くためには親指を軸に回転させる技術が必要不可欠だからです。

このタイプの教本にはすべての調のスケールを練習できるものが多く、黒鍵を弾くときの運指にも慣れることができます。

スケールを弾くための運指が出来るようになると、いろいろな曲が弾きやすくなるので取り組んでみてはいかがでしょうか。

運指の練習におススメの曲

教本ばかりを練習していると退屈な気持ちが沸いてきますよね。

「運指の練習ができるような曲って無いの?」

そう思う人も多いのではないでしょうか。

そこで、運指の練習におススメ曲を紹介しますね。

モーツァルト ピアノソナタk545 1楽章

とっても有名なモーツァルトのピアノソナタです。

明るい曲で弾きやすく、大人にも子供にもおススメの曲です。

子供がピアノの発表会で弾くような弾きやすい曲ですが、正しい指使いができないとスムーズに弾くことができません。

スケールを弾く場所も出てくるので、親指を軸に手首を回転させる練習もできます。

有名な曲なので、曲を完成させるモチベーションが上がる曲です。

教本に飽きたり、どうしても教本が苦手な人は取り組んでみてくださいね。

モーツァルト トルコ行進曲

とてもとても有名な曲です。

この曲は親指を効率よく回転させたり、連続オクターブができます。

難しく感じるかもしれませんが、そこまで曲は複雑ではありません。

特に連続オクターブを弾くところでは、親指以外の指を効率よく動かすことが必要になります。

そのため、オクターブの運指の練習にもピッタリです。

運指の練習が出来て有名な曲が弾けるようになるというのも嬉しいですね。

スムーズな運指で気持ちよくピアノを弾こう!

いかがでしたか?

ピアノは運指を意識しなくても弾けてしまうため、運指を意識しなくていいと思うかもしれません。

けれど、なめらかな旋律を奏でたりよりスケールを弾くためにスムーズなピアノの運指は必要不可欠。

慣れないうちは指番号を守ることは大変かもしれませんが、繰り返して弾くことですぐに慣れます。

大変なのは初めだけ。

スムーズに指が動くとピアノを弾いていても気持ちいいですよ。

スムーズな運指を練習して気持ちよくピアノを弾きましょう。

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